田中宇:集団的自衛権と米国の濡れ衣戦争 より2014年07月05日 09:32

 7月2日、日本政府が、現行憲法に集団的自衛権が存在していると解釈することを閣議決定した。世界的に見ると、ほとんどの国が、同盟国や親密国との間で集団的自衛権を持っている。
 疑問は、日本政府がこれまで政府の憲法解釈で「持っていない」ことにしていた集団的自衛権を、なぜ今の時期に「持っていること」に変更するのか。

 戦後の日本は、米国に対して「弱いふり」を続け、それによって米国に守ってもらわねばならないという対米従属の状態を続けるのが国家戦略だった。米国は1970年代に在日米軍を撤退しようとしたが、日本が「自衛隊はまだ弱い」「憲法で戦争できないことになっている」と言って引き留め続けた。対米従属は、米国が日本の「お上」であり、日本の官僚機構がその下僕として(お上の意志の解釈権を保持して)国民とお上の間に挟まって事実上の行政権力を保持し、国会を無力化して官僚隠然独裁を続けるために必要だ。日本国憲法に集団的自衛権がないとする政府の解釈は、対米従属の基盤となる「弱いふり」戦略の基本だった。

 日本は対米従属をやめることにしたのか。そんなことはない。むしろ逆だ。米国がイラク占領やテロ戦争で失敗し、米国自身の覇権意欲や財政力が減退している中で、日本政府は何とか米国に見捨てられないようにしようと必死になっている。沖縄の辺野古で米軍基地の建設を強行することにしたのが一つの例だ。日本は、対米従属を維持するために仕方なく集団的自衛権を持つことにしたと考えるのが自然だ。官僚機構と関係ない安倍首相の意志だという見方は正しくない。安倍の外交政策を決めている側近は外務省の関係者ばかりだ。官僚機構を潰そうとした民主党政権が逆に官僚機構に潰された後、官僚機構の言いなりになる前提で始まったのが安倍政権だ。安倍は、4月にオバマが訪日した際、集団的自衛権を持つことを強く要求された。

 米国は91年の湾岸戦争以来、日本に集団的自衛権の行使を可能にして米軍が世界に侵攻する際に一緒に出てこれるようにしろと言い続けてきた。その圧力はしだいに強くなり、日米安保体制を維持するには、集団的自衛権の行使を可能にするしかないと外務省など官僚が判断し、官僚の傀儡色が強い安倍政権が続いている間にやってしまおうということなのだろう。

 世界的に、集団的自衛権の代表的なものはNATOの規約5条だ。一つの加盟国が攻撃されて反撃する場合、他の加盟国は要請されたら参戦する義務がある。01年の9.11テロ事件で、米国は「アルカイダから攻撃された」と表明し、NATOに5条の発動を要請し、これに応じてアフガニスタンへの侵攻と占領がNATOによって行われた。あれから13年、NATOのアフガン占領は失敗で、タリバンやその他のイスラム過激派をほとんど弱体化できないまま、今年末までにNATO諸国の軍が撤退する。

 ドイツ・後悔のアフガン
 03年のイラク戦争は、米国が単独覇権主義を掲げ、国連やNATOによる侵攻を拒否して単独侵攻を目指したため、米国は他国に集団的自衛権の行使を求めなかったが、英国、豪州、ポーランドが、米国との関係を重視して参戦した。日本も自衛隊が戦後の占領に参加した。米国がイラクへの侵攻を世界に容認してもらうには、イラクが米国に対して脅威を与えていることを証明する必要があったが、米政府は稚拙な説明に終始し、イラクが大量破壊兵器を持っているという、後で簡単にばれてしまうウソ(ニジェールウラン問題)をついて侵攻した。集団的自衛権を行使して米国のイラク侵攻に参戦した英国はのちに、参戦は大失敗だったと結論づけている。

 日本での集団的自衛権の議論は、敵国が明示的に米国を軍事攻撃して戦争になる場合のみを想定しているが、近年の米国の戦争は、そのような古典的な場合が皆無だ。昨今の戦争はもっとウソに満ちている。派手なビル爆破があった9.11テロ事件も、米当局の自作自演性について疑いが全く消えていない。イラク戦争や、他の反米的な中東諸国に対する侵攻や威嚇も、米国が脅威を受けたことへの反撃ではない。イラク、イラン、シリアに対する侵攻や威嚇は、米国がかけた濡れ衣に基づいている。

 イラク戦争の大失敗が確定するまで、集団的自衛権を自由に行使できる欧州や中東の親米諸国は、米国の世界支配に協力した方が国益になると考え、米国の濡れ衣やウソに見て見ぬふりして戦争行為につき合った。だが米国の戦争や占領はイラクでもアフガンでも失敗し、米国は何の利権も得ずに撤退を決めた。イランやシリア、リビアに対する威嚇も戦果につながらず、米国に協力した欧州や中東の諸国は、集団的自衛権を行使して米国に協力することに対して、大きな疑念を抱くようになっている。日本は、そんな「あとの祭り」的な状況の中に、のこのこと「うちも集団的自衛権を持ちました」と出ていくことになる。

 もう一つ興味深いことは、日本の軍拡を受けて、米国で、安倍の日本が米国を引っぱり込んで中国と戦争させるのでないかという懸念が出ていることだ。そもそも日本に尖閣諸島を国有化することを扇動して日中対決を煽ったのは米国側(ヘリテージ財団)なので、米国側の懸念はマッチポンプくさいが、日本の官僚機構が、米国に捨てられて対米従属をやめねばならないぐらいなら、中国と戦争して米国を引っぱり込んだ方がましだという「日本版サムソン・オプション」を隠し持っていても不思議ではない。

※ 「サムソン・オプション」とは、イスラエルの核武装について近隣アラブ諸国をたおすための核武装は、すなわち自国をも滅ぼす。それを知りつつ核化に突き進まざるをえないジレンマと解説した セイモア・M. ハーシュ の本。

<コメント>
 対米従属とは、明らかに「思考停止」のことではないか。官僚機構がこの国を壊すことは今や明らかだ。
 そして、この官僚機構を国民は「選択」でコントロールできない。
 つまり、まもなくお終いと言うことさ。
 じゃんじゃん。

冊子「職場のメンタルヘルスを改善するために」2014年改訂版ができました2014年07月08日 13:39

 お待たせしました。誰も待ってはいなかったと思いますが、お待たせしました。
 2010年に「職場のメンタルヘルスを改善するために」という冊子を発行しましたが、これは、労働科学研究所や医療生協札幌緑愛病院などの専門家から講演いただいた内容を、メンタルヘルスの理解をすすめ、職場で活用するためにという視点で整理したもので、2012年には改訂版を出しました。この改訂版に新たに加えたのは、「ストレスとは」、「ハラスメント」、「発達障害などの“性格”に関する問題」と、「労災の精神認定基準の改定」でした。初版と改訂版で2千5百冊つくりましたが、この4年間で延べ28回のメンタル学習会があり、いまでは手元にほとんど全て無くなりました。
 今回の2014年度改訂版は3回目の発行になりますが、1千5百冊つくり、これからの学習会等に使用していきたいと思います。

 今回の改訂は、全体の25%程度を書き改めました。目次の大項目は、以下の通りです。

1.職場におけるメンタルヘルスとは(働く人のライフ・サイクルとストレスなど)
2.「ストレス」を理解しよう(ストレスは「防衛本能」、リラクゼーションの方法、感情労働、クレームとストレス、怒りのメカニズムとコントロールなど)
3.ハラスメント(パワハラ・セクハラ・いじめのちがい、パワハラの司法要件、職場の対処その要点など)
4.うつ病について(「うつ病」の特徴、自殺予防ゲートキーパー、気づきのポイント、よく眠れるようにするにはなど)
5.職場の対応と復帰に向けた対処(受診の勧め方マニュアル、療養と復職のあり方、復職後の対応など)
6.愛情障害というもの(愛着と特別な存在、見分ける、愛着スタイルと対人関係など)
7.その他の精神症状の知識(ニュータイプの神経症的問題の増加、パーソナリティ障害、発達障害など)
8.メンタルに関わる法律と労災補償(安全配慮義務とは、メンタルと解雇、労災補償と民事訴訟、メンタル不全と職場の対応Q&Aなど)
9.メンタルの背景と取り組み(時間管理と生産性、メンタル相談の心得など)
10.資料 (ストレス兆候質問表、ストレスコントロール質問表、他) 
全124ページ

 今回の改訂では、ストレスについての理解をすすめ、積極的にコントロールするための「コーピング(対処法)」を提起しています。また、うつ病の6割が持つ「自殺念慮」についても、ゲートキーパーの活動を奨めています。ただ、前回の2012年度改訂で項目を設けた「発達障害」については、ニュータイプの精神症状にまとめる一方、「愛着障害」を加えて根本的なそれぞれの「性格」について考えています。

 まだまだいろいろ入れたいものはあります。コミュニケーションの技法や「疲労と過労」、高年齢労働時代とメンタル、休職に関わる法律、最近のメンタルに関する判例、よりよい睡眠などなど。しかし原資と編集者の能力を超えるものもあり、実現できませんでした。2016年の改訂までに蓄積したいと思います。

 ブログをお読みの奇特な方には、特別に発送前にでもお送りします。ご希望がありましたら、メールでお知らせください。
 じゃんじゃん。

復職~スポーツとメンタルヘルス!2014年07月10日 11:25

 「働く人のメンタルヘルスセミナー」の報告です。遅くなりました。
 2月7日に朝日新聞が開催した「心と体の健康づくりを考える2014」に参加していただいた、社福法人“みなみ会アップルミント”の平佐杉子さん(元丸井今井労組、産業カウンセラー・精神保健福祉士)のレポ-トです。

 基調講演は「復職~スポーツとメンタルヘルス」と題して、精神科医で日本産業ストレス学会理事長の夏目誠さんが講演されました。その要旨は以下の通りです。(文責~編集者、下線も)

 現在、「うつ病」と診断されている人は全国で100万人とされているが、受診率は4人に1人と言われてお(厚生労働省)全人口の約6%が「うつ病」であると考えられる。最近の特徴としては「現代型うつ病」の増がある。今まで叱られたりするような経験が少なく、自己愛を傷つけられたと感じ、怒りと落ち込みを覚えるいう“外罰的”な考え方が特徴であるが、ネットに書いてあるブログ等を見て「自分はこれだ!うつ病だ!」病院へ行き「うつ病」と診断されると喜び、医師への訴えは職場や上司の批判(外罰)であるといったものがなくない。今後アスペルガー障害(発達障害)とあわせると精神疾患の半分以上を占めると考えられる。
 これらの精神疾患に対しては、従来の投薬、カウンセリング療法が効きにくいという特徴があるため、スポツを通しての治療の実際を数例挙げてわかりやすい解説があった。「現代型うつ病」の人がヨガやエアロビクス通じて多年代の人と話をする機会が増え、考え方の幅が広がったことで“内省”が起こり、外罰的な考え方が化し回復に至ったケースや、「アスペルガー障害」の人がテニスをすることで、職場では作りにくい仲間をテニというスポーツを介してつくることが出来、状況を読む事が苦手な障害特性は持っているものの、テニスのルルと実践を積むことが学習効果となり、テニスも上達することが出来た。さらに、対人関係も学習することでどんな場面でどのような受け答えをするかを覚え、会社内でも仲間が出来るようになった。この例はアスペルー障害は脳の機能障害の為、障害が無くなったのでも軽くなったわけでもないが、スポーツすることで学習能を引き出し、社会生活がしやすくなった例としてあげている。
 このように、スポーツによる効果は、ノンバーバル(非言語)から入れるため他人との壁が低くなること、適な疲労をもたらす事、目に見える形での達成感を得られ満足感を持てる事などが考えられる。また、復職に不欠である体力と他人とのコミュニケーション力アップも大切な要因である。また、薬などと違い副作用がないが大きな特徴であるとも述べていた。
 最後に復職、再発を繰り返すことが多い「うつ病」に対し、健康レベルを「軽快レベル(日常生活ができる)「出勤可能レベル」「定型業務レベル」「通常業務レベル」「残業可能レベル」にわけて考え、どの段階にあるのを本人と職場と産業医が把握し、よくありがちな「出勤可能レベル」に一歩足を踏み入れた段階で、主治医かの「職場復帰可能」という診断書をそのまま受けてすぐに出勤するのではなく、「定型業務レベル」~「通常業レベル」に至った段階で復職することが、再発防止への近道であると。
 まとめとして、スポーツの効果は、成果が目に見えるため続けやすいこと、挨拶が出来るようになること、調性が芽生える事、忍耐力が向上する事、基礎体力がつく事であり、その事が軽症うつ病、「現代型」うつ病、達障害、パーソナリティー障害に有効な治療となることが多いと締めくくった。はじめはスポーツをすることメンタルヘルスに関係があるのか半信半疑で聞き始めたが、夏目先生自身も、はじめはスポーツにあまり重き置いていなかったとの話から、実際のケースを多くはさみながらの話も多くあり、札幌でスポーツをプログラに取り入れている病院の話も後日聞くことができ、効果を目の当たりにすることも出来た。

 次に、現場報告として、以下の5講演があった。
 (EAPとは従業員支援プログラム(Employee Assistance Program)の略 )

○「スポーツ&EAP復職支援サービス」を専門に行っている (株)フィスメック
 保健指導、医療機関からの診療情報提供書・診断書の内容分析、運動プログラム、学習教材、カウンセリグ・集合学習それぞれを専門的に行うため、5企業で連携分担して行い、医師、保健師、心理カウンセラー、動指導士等がチームとなって心身両面からサポートする仕組みをつくっている。このことにより、診療報酬が幅に削減される入院3ヶ月目以降の退院促進を前提に、復職までのプログラムを作成し、基調講演にあった「常業務レベル」~「残業可能レベル」の状態で復職することを目標とし、自律訓練法、認知行動療法、アサーョンなども集合学習に取り入れて行い、企業からの復職支援を専門に請け負っている。

○「企業内EAP(メンタルヘルスケアにおける従業員支援プログラム)」を行っている SBアットワーク(株)
 企業内にEAPを専門に行う別子会社をつくり、30名で約2万3千人の心身の健康管理をおこなっている。特としては企業内でピアサポーター(社員ボランティアで主に産業カウンセラー・キャリアコンサルタント資格が行っている)制をとり、職場でのメンタル面が気になる人への声かけ、EAPを実施している子会社への橋渡役となり、一次予防に力をいれている。メリットとしては組織、役職を超えての社内コミュニケーションが生れてきたことであるとの内容であった。

○「人材派遣会社でのメンタルヘルスケア」 テクノプロHD(株)
 派遣会社という特性上ラインケアが出来ないため、派遣先から営業・技術担当者が専用シートを利用してメタル不調者報告をもらい、営業担当者が業務内容をみたうえで相談シートをメンタルヘルス担当チームへ提出その後本人と直接面談を行い、結果を労務管理項目に入れて注意すべき点をチェックし、営業担当者から派遣へ提案という相談スキームをつくり、他社で働く自社従業員との信頼関係を保つことでメンタルヘルスケアを化しているという内容であった。相談スキーム実施社員のうち96%は在職、75%は派遣先変更せずというい結果がでていることは、人材派遣業での難しいメンタルヘルス管理をCEO自らがすすんで発信しているとい力のかけ方が成功している事例と感じた。

○「企業マネジメント業種での採用時適性検査によるメンタル不調を防ぐために~」 (株)マネジメントベース
 現在の学生特性として、基調講演でもあったように“叱られる事”が減り、負荷に対して脆弱な若者が増えいる傾向があり、そのことは、年間の学生自殺者が1千人を超えていることでも分かる。加えて就活対策が「ー」と言えない若者をつくり、採用する側は「サークルでは夜まで頑張って全員をまとめてきた」から毎日の業もできると思って採用すると、すぐにメンタル不調となるなど、アンマッチな採用や配置が多くある。メンル不調発症率は【下図】のようになっていることから、採用時の見極めも重要である。また、うつ病の半数にーソナリティ障害が認められるというータもあり、他の精神疾患と併発しやいことは以前から指摘されているとおである。最近の自社ツール開発で見えきたこととして、メンタル不調で通院ている労働者は約9%、自殺企図者9%複数の精神疾患名を持つ者の増加(う病と他の疾患を併せ持っていること+院が変わると病名が変わることが多い)発達障害をもつ人に対する評価は事務では低く、技術系ではあまり変わらなもしくは若干低い、IT業界では非常にく評価される事があり、業種とのマッングを、就職する側や採用する側の両が考えていく必要があると。

○「うつ病治療の新しい選択肢『磁気刺激治療(TMS)』」 新宿メンタルクリニック
 うつ病は脳の血流を調べることにより客観的に判断できる。「うつ病は脳の病気である」というメンタルの不という見方を180度変えるという内容であった。先日TVでも取り上げられていたこともあり、興味を持っ聞きにきた人も多かったと思われる。従来の心理療法、薬物療法、電気療法(電気痙攣療法)の次に当たる療とも言われ、アメリカではうつ病患者の6割に有効というデータもあるとのこと。頭部左側を磁気で刺激し、情をつかさどる“扁桃体”を介して脳の血流の回復を促すというものであった。治療自体については今後に研の余地はあるのであろうが、脳のPETスキャンによる血流画像から、うつ病や双極性障害、統合失調症が判断来ることは、体と心は違う病気という偏見を少しでも変えるきっかけにはなるのではないか。

 3時間半という短い時間ではあったが、現場報告においても、それぞれの専門性と、たゆまぬ努力をしつづる思いが強く伝わる内容であり、「ストレスチェック義務化」(安全衛生法改正)も視野に入れて、企業の様々なみを知る機会であった。しかし、一方では北海道のEAP機関・復職支援機関の少なさ、公務員のうつ病発症率高さ、中小企業の精神疾患による離職率の高さを痛いほど感じるセミナーでもあった。(文責~編集者)

 報告者は、日常の職務で精神障害者と接し自立をサポートしている方です。

 労働安全衛生法の改正がいよいよ成立する中で、ストレスチェックが健診項目に入ろうとしています。
 当初から、いわゆる精神疾患の「スクリーニング」ではないのかとか、異常が明らかなときに誰がどのように対処するのか、さらに、本当のことは反映されない、プライバシーの侵害になるなどの疑問が提起されていましたが、政府は健診業界の圧力をまにうけ、民主党の時代から馬鹿みたいに上程してきたけど、いよいよ実現されるようです。
 本当に一次予防(発症の予防)になればいいけど、どうなんだろうかね。

 それより、諸悪の根源たる労基法36条の特別条項の廃止(長時間労働の撲滅)の方が先だと思うけど。年間1千時間以上もの時間外労働を野放しにして、企業リスクをじゃかじゃか高めていることを許す、今の労働時間規制はまさにザル規制だね。企業もリスクと感じていないような感覚だしね。馬鹿な会社が多いわ、特に大企業と言われるとこは。

 本日午後から、労働審判に関わる「労働法の基礎研修」とやらに参加するけど、労働判例を読めば読むほど、最高裁は「企業活動の自由」オンリーのくだらない判決だらけと感じたし、いったいこの国の人権はどうなっているのかと強く憤りを感じます。
 じゃんじゃん。

NHKスペシャル 集団的自衛権を問う みました?2014年07月14日 13:00

 昨日(7月13日)、他に見る番組もあまりなかったので、面倒くさかったけど、見てみました。最近BSもネタ不足なのか、みたい紀行番組がありません。

 それで、前半は安倍が「どうしてもやりたい」ということで、表面的には高村が公明党の北側とやっている場面。最後には、自民党大島と公明党漆原が裏で調整し、「国民の生命・自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」という従来の政府見解が入っているから、あたかも変更ではないと言うことで、公明党の了承を取り付けたということでした。
 まあ、そこまでは、狸と狐だからいいとしても、面白かったのは、米国の元国防次官補が明確に「中国との軍事バランス上で、日本の集団的自衛権は歓迎する」とコメントしたことと、元陸上幕僚長が「米軍は極東アジアで老朽化などによって戦力が下がっており、それを補完する必要がある」と言うこと。
 つまり、この集団的自衛権は「対中国戦争」をあたかも準備するというか、それに備えるものとNHKは表現したかったようでした。

 しかし、どうでしょう。
 最初に考えるべきは朝鮮半島ですが、ハワイの演習でも日米韓が「離島での有事対処」を訓練していると取り上げていました。つまり日米韓は一体なのだと。
 これは、???でしょう。朝鮮半島で南北激突が起きて、国連軍=米軍が北と交戦状態になったとき、韓国軍は当然それと共同行動ですが、日本軍が朝鮮半島に援軍を遅れるでしょうか。もしかすると、韓国軍に上陸阻止されるかもしれません。海と空からのみ支援するのだとも考えられているようですが、当の韓国軍がそれを是とするかどうか、非常に疑問です。
 それに、北朝鮮が相手なら、米韓で1週間くらいの戦闘で片がつくとも言われています。

 それでは、対中国とはどうでしょうか。いままで日米の企業がいいだけ投資をして、技術をかっぱらわれ、その結果世界第2位の経済大国になった中国に、実際に対抗するには、核戦争しか考えられません。というより、小競り合いはあっても、戦争にはならないという方が正確かもしれません。なぜなら、日米の経済界がそれを望まないからです。

 とすると、今回の大騒動は、なんのために行われているのか。
 石油ルート確保以外の目的はあり得ません。紅海での集団的自衛権行使です。
 「国民の生命・自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」とは、石油の輸入ができなくなることだからです。
 幸い、北海道はサハリンという産油国が近いから、なんとかなるかもしれませんが、世界の石油メジャーが黙っていませんし、石油価格は天井なしに高騰するから、やはり日本の経済はめちゃくちゃになる。
 しかし、中東での大規模戦争は、世界経済をやはりめちゃくちゃにするから、集団的自衛権などでホルムズ海峡あたりで機雷掃討してるだけでなく、自衛隊のイージス艦から巡航ミサイル発射という事態になることは必至だ。
 もはや70年ぶりに日本の若者の命が異国で散ることになることは明白となりました。
 その前に、自衛隊は危ないから辞めたら?
 じゃんじゃん。