「働く人のための睡眠知識と技術」 労働科学研究所セミナーに参加して2014年03月17日 10:02

 以下は、病院の看護師をしているTさんの参加報告です。

 私は看護師をしており、普段の業務時間は、日勤業務の他、16時間の夜勤業務、日勤業務後の当直業務を行っています。毎日の仕事が忙しく、業務時間では業務を終える事ができず、仕事を持ち帰り行う事もあります。また、交代制の勤務をとっていることから、家族の睡眠時間への影響を考え、仮眠をとる時間にも苦慮しています。
 そのような現状から、睡眠について考える機会は多くありますが対処方法が分からず、睡眠時間を削っていました。これらの睡眠問題とその対処法について考える機会としたくこのセミナーに参加しました。

 現代における労働の特徴として、それ自体が、長時間過密労働、24時間労働、感情労働などにより、睡眠が阻害されやすい労働環境にあります。看護師の仕事もまさにそのような環境にあると感じています。働く人の睡眠を考える時に、
1.疲れていればいつでも沢山寝られるのか?
2.睡眠時間が短くても熟睡出来れば問題は無いのか?
3.夜勤者の睡眠対策は昼夜逆転の生活に出来るだけ早く慣れることでは?
 これら3つの問いに対して、様々な研究やレポートを元に解説されました。
1.の 「疲れていればいつでも沢山寝られるのか?」の問いには、長い睡眠でも、短い睡眠でも徐波睡眠(ノンレム睡眠・深い眠り)の時間(2割)は変わらない事。また、スムーズな入眠には床に入る前に2時間程度のクールダウンの時間が必要なことも分かりましたが、時間外労働が多くなると、このクールダウンが十分確保できないため、質の良い睡眠がとれなくなると説明されました。直前まで仕事をして無理に眠りについても、睡眠の質が低下しますし、夜勤前などの仕事前の睡眠は起きなくてはならないという不安感が高く、その状態では徐波睡眠はとれないそうです。私も、むやみに睡眠時間を確保しようとしていましたが、半日リズムや、概日リズムを考えた時間での睡眠が有効であることを学び、睡眠をとる時間も考えていこうと思います。

2.の 「睡眠時間が短くても熟睡出来れば問題は無いのか?」については、徐波睡眠は回復のための睡眠であり、「5時間睡眠(短時間睡眠)を繰り返し行うと、3日目でレム睡眠(浅い睡眠)が多くなり、心拍も上がって循環器系に負担が出る。」というお話に驚きました。また、「寝だめ」の効果は、かなりの時間寝て、かつ続けて寝ないと効果がないと言う事が分かり、私は、夜勤前に「寝だめ」をしていましたが、意味のない事であった事が分かりました。

3. 「夜勤者の睡眠対策は昼夜逆転の生活に出来るだけ早く慣れること?」では、長時間夜勤の朝方には、反応時間が「酒酔いの状態と同じである。」との説明に、驚くと同時に、患者の命を預かる仕事をしている看護職は、この睡眠問題を解決し、安全と安心の業務が行えるように、医療現場の業務時間の改善が必要であると感じました。特に帰り通勤の運転には注意が必要です。

 最後に「働く人の睡眠対策のポイント」について、① 夜間に睡眠(仮眠も)をとる、② 寝付きを良くする、③ 睡眠環境を整える事が睡眠対策のポイントであり、特にスムーズな入眠のためには、強い光を見ない(寝床でのスマホは禁止)、適度な運動、食事時間をできるだけ一定に、入眠の3時間前くらいに長めの半身浴などが効果があると言われています。私も、直ぐに実行に移したいと思います。
また、看護職に対する具体的な対策の講義もあり、大変参考になりました。特に仮眠を取ることでも、複数夜勤で交代者がいるときといないときで、中途覚醒時間が大きく違うこと(交代者がいないと3倍になる)、仮眠時間帯によって、副交感神経(休息神経)の活動が違うこと、特に早朝の仮眠(3時以降)は、朝の業務が気になって十分休息がとれないことが説明されました。
大事なことは、上記のようなことを理解した上で、「睡眠記録」を実行して、自分の睡眠スタイルを見つけることだと言われています。

 この研修で得た知識を実践するとともに、夜勤中の睡眠場所の確保や睡眠時間の確保に向け、労働組合として出来る対策をとっていきたいと考えます。また、今回の講義は分かりやすく、具体的な内容であり、夜勤業務を行う看護師に向けてもっと多くの講演会を行って頂きたいと思いました。このような研修に参加する機会を頂き本当にありがとうございました。

 睡眠は人間にとって特に大事なことなのだけど、脳に関することだけに、その仕組みはまだよくわかっていません。
 言えることは、「朝日を10時までに浴びると、その15時間後くらいにメラトニンという神経伝達物質)(脳内ホルモン)が分泌されて眠くなるため、標準的な睡眠がとれやすい」と言うことなのです。
 このセミナーは交替勤務者についても触れていて、充実していたようです。一度、医療労働者や交通労働者を中心にこの睡眠問題でセミナーをしましょうね。
 じゃんじゃん。

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