超・超・超 高齢社会 ― 2016年02月05日 13:43
1月は一つしか書けませんでした。別に忙しかったわけではありませんが、やはり冬は気持ちがあがりませんね。
実は今週は、昨週末から2度も地方に行っていました。
1月30日は日高で春闘討論集会の学習会に呼ばれて、「ちょっと変わった仲間たち」の話をしてきました。まあまあ皆さん真面目に聞いていただけたと思います。
2月の2日からは、稚内でした。
これは葬式です。
当センターに月一くらいで出入りしていたT氏が、64歳の若さで、転倒事故のためなくなったのです。
詳しく書く気になれませんので、これくらいにしておきますが、お葬式は盛大でしたけど、全く私は悲しくありませんでした。心の中で、「どうしてもっと気をつけられなかったんだよぅ。ばかやろう」と言い続けていたからです。
本当に惜しい人を亡くしたとはこのことでしょう。
それで、今回のテーマは、「いまさら・・・」と言うことでしょうけど、本当に「びっくりしたなぁ」と思ったので書きます。
いま、19日の「医療職場の意見交換会」で40分くらい話すことを頼まれていて、その組み立てをしていたのですが、やっているうちに「こりゃぁ大変だ」と気がつきました。
まず、医療、特に看護師の集まりですから、夜勤などの労働条件や労働環境の話、そして、それに関わる最大の原因である「定員不足」と政府・厚労省のすっとぼけた政策、そして、おそらく嫌気がさして職場を去る最大の理由である「人間関係」という三つの要素で構成しようと考えました。
労働条件では、時間外労働、しかもサービス残業の常態化や、夜勤回数の問題、さらに「72時間ルール」というものがあり、それが緩和されようとしていることなどです。そういっても、医療以外の産業の方にはわからないと思いますけど、「72時間ルール」はネットで簡単に調べられますので、そちらでお願いします。
夜勤問題では、製造業などの夜勤と明らかに違うのは、「仮眠」の制度はあっても、それが実効的ではない。つまり、いつ「ナースコール」で呼び出されるかわからないという不安定な制度であること。また看護師の95%が女性であり、一定の年齢になると子育てが絡んできて、夜勤明けとはいえ十分な睡眠が確保できないなどのことから、慢性的に睡眠障害を発していることがあげられます。
次に定員問題では、看護師の有資格者で現在職に就いていないのは、うちの連れ合いもそうですが、70万人いて、この方たちが全て職に就けば、一挙に現状は打開できるにもかかわらず、いままでろくな手を打ってこなかったため、これも慢性的に不足が続いています。
さらに、厚労省は、看護師の離職理由として、「出産のため」、「結婚のため」、「他施設に興味」などだと言っていますが、これは全く違うでしょう。会場でも聞いてみようと思っていますが、第一の理由は、医師の態度を含め、人間関係に嫌気をさしてやめるケースがほとんどではないかと思います。
これを打開するには、いわゆる「ヒラメ人間(上ばかり向いている)」ではなく、本当に医療現場を改善したいというトップの強い意志、そして中間管理職のマネジメント能力の引き上げ、ライフステージに合わせた柔軟な労働時間制度などが「潜在看護師」への有効な打開策になると考えました。
三つ目は、ハラスメントをはじめとするストレスへの対応と言うことにしました。
「病院はハラスメントの温床であり、あらゆる国のあらゆる調査で、病院におけるモラル・ハラスメントの発生率が高い」と言うことは、フランスの精神医学者であるマリー・フランスの言葉で、「モラルハラスメント」という概念を初めて提唱した方です。
特に医療職場は、現場では医師を頂点に医療労働者がそれぞれの資格と能力で仕事をこなしていくのですが、ともすれば、医療上の上下関係=責任関係が、医療以外の関係にもなりかねないわけで、病院という経営体のマネジメントに医療の上下関係が色濃く出されると、「能力のない上司」が幅をきかせるという最悪の状況になることが多いのです。
まあ、こんなことを考えていたところ、今後の医療職場を考えると、ふと、一つのことが頭に浮かびました。「ところで、団塊の世代はどこ行ったっけ。」と言うこと。
団塊の世代は、1947年から49年にかけて生まれた900万人のことで、この世代が作った子供たちは、これまた1970年代に生まれて、大きなマスを作っています。団塊の世代は1947年生まれだと、いま69歳くらいで、全体がまもなく70歳代に突入することになります。
国勢調査でもそれがはっきりしていて、2005年の国調では、北海道の場合55~59歳が47万人となっていますが、2010年の国調では、順調に、60~64歳が46万人となっています。今年の秋には2015の国調の結果が出ると思いますけど、今度は、65~69歳の「高齢者」に団塊の世代が入ってきますので、ドンと増えるはずです。
しかも、最近は医療ががんばってくれるおかげで、年代を重ねるときの「減衰率」、つまり「くたばり率」が実に緩やかになっきていますから、団塊の世代はあまり減ることなく年を重ねていきます。
しかも、この世代は小学校で50人学級という恐るべき経験をくぐり抜け、兄弟も多く切磋琢磨し、食糧難のなか粗食で育ってきましたので、結構、健康です。
で、その結果が、図の通り人口ピラミッドが「ふた付き」になります。2035年には。団塊の世代が85歳くらいになるからです。
まぁそこまでいかなくても、後9年後の2025年には、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の3,500万が3,400万人に総数では減るにもかかわらず、75歳以上の後期高齢者が175万人も増加するという予測になっているのですけど、これで、医療と介護はとっくにパンクすることになります。
うちらの北海道でもこの9年間で20万人増えます。
いま医療の病床数の総計が11万くらいで、へたすりゃこれから減少していくかもしれないのに、年寄りはどんどん増えてきます。
これが大変でなくてなんでしょうか。
いま職場では、親の介護や入院のために離職せざるを得ないベテランが多くなってきています。
いまや二人に一人はがんになる時代でもあります。
政府の掲げる「在宅医療」や「在宅介護」とは、なんと言うことはない、「はばけるから、面倒見ないぞ」と言うことではないのでしょうか。
そんな政府はいりません。
ベテランの離職の話は、稚内市役所の例として、亡くなったT氏から問題提起を受け、昨年の集会のテーマに「三大疾病と職場」とさせていただいたものです。
寂しいですけど、これも運命かもと受け入れるしかないでしょう。
心からご冥福をお祈りします。
小さい声で、じゃんじゃん。 チ~ン、南無阿弥陀仏。
追伸、私は1951年生まれですから、団塊の世代ではありません。念のため申し添えます。
実は今週は、昨週末から2度も地方に行っていました。
1月30日は日高で春闘討論集会の学習会に呼ばれて、「ちょっと変わった仲間たち」の話をしてきました。まあまあ皆さん真面目に聞いていただけたと思います。
2月の2日からは、稚内でした。
これは葬式です。
当センターに月一くらいで出入りしていたT氏が、64歳の若さで、転倒事故のためなくなったのです。
詳しく書く気になれませんので、これくらいにしておきますが、お葬式は盛大でしたけど、全く私は悲しくありませんでした。心の中で、「どうしてもっと気をつけられなかったんだよぅ。ばかやろう」と言い続けていたからです。
本当に惜しい人を亡くしたとはこのことでしょう。
それで、今回のテーマは、「いまさら・・・」と言うことでしょうけど、本当に「びっくりしたなぁ」と思ったので書きます。
いま、19日の「医療職場の意見交換会」で40分くらい話すことを頼まれていて、その組み立てをしていたのですが、やっているうちに「こりゃぁ大変だ」と気がつきました。
まず、医療、特に看護師の集まりですから、夜勤などの労働条件や労働環境の話、そして、それに関わる最大の原因である「定員不足」と政府・厚労省のすっとぼけた政策、そして、おそらく嫌気がさして職場を去る最大の理由である「人間関係」という三つの要素で構成しようと考えました。
労働条件では、時間外労働、しかもサービス残業の常態化や、夜勤回数の問題、さらに「72時間ルール」というものがあり、それが緩和されようとしていることなどです。そういっても、医療以外の産業の方にはわからないと思いますけど、「72時間ルール」はネットで簡単に調べられますので、そちらでお願いします。
夜勤問題では、製造業などの夜勤と明らかに違うのは、「仮眠」の制度はあっても、それが実効的ではない。つまり、いつ「ナースコール」で呼び出されるかわからないという不安定な制度であること。また看護師の95%が女性であり、一定の年齢になると子育てが絡んできて、夜勤明けとはいえ十分な睡眠が確保できないなどのことから、慢性的に睡眠障害を発していることがあげられます。
次に定員問題では、看護師の有資格者で現在職に就いていないのは、うちの連れ合いもそうですが、70万人いて、この方たちが全て職に就けば、一挙に現状は打開できるにもかかわらず、いままでろくな手を打ってこなかったため、これも慢性的に不足が続いています。
さらに、厚労省は、看護師の離職理由として、「出産のため」、「結婚のため」、「他施設に興味」などだと言っていますが、これは全く違うでしょう。会場でも聞いてみようと思っていますが、第一の理由は、医師の態度を含め、人間関係に嫌気をさしてやめるケースがほとんどではないかと思います。
これを打開するには、いわゆる「ヒラメ人間(上ばかり向いている)」ではなく、本当に医療現場を改善したいというトップの強い意志、そして中間管理職のマネジメント能力の引き上げ、ライフステージに合わせた柔軟な労働時間制度などが「潜在看護師」への有効な打開策になると考えました。
三つ目は、ハラスメントをはじめとするストレスへの対応と言うことにしました。
「病院はハラスメントの温床であり、あらゆる国のあらゆる調査で、病院におけるモラル・ハラスメントの発生率が高い」と言うことは、フランスの精神医学者であるマリー・フランスの言葉で、「モラルハラスメント」という概念を初めて提唱した方です。
特に医療職場は、現場では医師を頂点に医療労働者がそれぞれの資格と能力で仕事をこなしていくのですが、ともすれば、医療上の上下関係=責任関係が、医療以外の関係にもなりかねないわけで、病院という経営体のマネジメントに医療の上下関係が色濃く出されると、「能力のない上司」が幅をきかせるという最悪の状況になることが多いのです。
まあ、こんなことを考えていたところ、今後の医療職場を考えると、ふと、一つのことが頭に浮かびました。「ところで、団塊の世代はどこ行ったっけ。」と言うこと。
団塊の世代は、1947年から49年にかけて生まれた900万人のことで、この世代が作った子供たちは、これまた1970年代に生まれて、大きなマスを作っています。団塊の世代は1947年生まれだと、いま69歳くらいで、全体がまもなく70歳代に突入することになります。
国勢調査でもそれがはっきりしていて、2005年の国調では、北海道の場合55~59歳が47万人となっていますが、2010年の国調では、順調に、60~64歳が46万人となっています。今年の秋には2015の国調の結果が出ると思いますけど、今度は、65~69歳の「高齢者」に団塊の世代が入ってきますので、ドンと増えるはずです。
しかも、最近は医療ががんばってくれるおかげで、年代を重ねるときの「減衰率」、つまり「くたばり率」が実に緩やかになっきていますから、団塊の世代はあまり減ることなく年を重ねていきます。
しかも、この世代は小学校で50人学級という恐るべき経験をくぐり抜け、兄弟も多く切磋琢磨し、食糧難のなか粗食で育ってきましたので、結構、健康です。
で、その結果が、図の通り人口ピラミッドが「ふた付き」になります。2035年には。団塊の世代が85歳くらいになるからです。
まぁそこまでいかなくても、後9年後の2025年には、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の3,500万が3,400万人に総数では減るにもかかわらず、75歳以上の後期高齢者が175万人も増加するという予測になっているのですけど、これで、医療と介護はとっくにパンクすることになります。
うちらの北海道でもこの9年間で20万人増えます。
いま医療の病床数の総計が11万くらいで、へたすりゃこれから減少していくかもしれないのに、年寄りはどんどん増えてきます。
これが大変でなくてなんでしょうか。
いま職場では、親の介護や入院のために離職せざるを得ないベテランが多くなってきています。
いまや二人に一人はがんになる時代でもあります。
政府の掲げる「在宅医療」や「在宅介護」とは、なんと言うことはない、「はばけるから、面倒見ないぞ」と言うことではないのでしょうか。
そんな政府はいりません。
ベテランの離職の話は、稚内市役所の例として、亡くなったT氏から問題提起を受け、昨年の集会のテーマに「三大疾病と職場」とさせていただいたものです。
寂しいですけど、これも運命かもと受け入れるしかないでしょう。
心からご冥福をお祈りします。
小さい声で、じゃんじゃん。 チ~ン、南無阿弥陀仏。
追伸、私は1951年生まれですから、団塊の世代ではありません。念のため申し添えます。
良い眠りを導く「睡眠」の話 その2 カフェインを控えて睡眠が改善 ― 2016年02月09日 13:12
コーヒーは、エチオピアのヤギ飼いが偶然発見したといわれています。ヤギがコーヒーの実を食べると踊り出すことから、その覚醒作用に気づいたらしいのです。
私たち人間は、疲れてくると脳内にたまる睡眠物質(アデノシン)が睡眠中枢に作用し、眠気が引き起こされます。コーヒーに含まれるカフェインは、この睡眠中枢のレセプター(アデノシンA2A受容体)に作用して覚醒効果を発揮することが明らかにされています。
また力フェインは、脳の代謝を高めて脳活動を刺激することから、頭がすっきりしたように感じることもあります。しかし依存性があり、力フェインを多くとるほど覚醒効果は強くなるのです。
力フェインはさまざまな飲み物に含まれています。その量はドリップコーヒー(インスタントでないもの)1杯で130~150mg、インスタントコーヒー 1杯で65mg、紅茶1杯で40~60mg程度です。ほかには、コーラ1缶(500ml)に30~50mg、健康ドリンク1本にも50mg程度入っています。
ココアやチョコレートにも、力フェインと同様の効果を持つ物質が含まれています。
カフェインは入眠を遅らせ、睡眠時間を減らし、中途覚醒を増やす作用がありますので、コーヒーなどカフェインが入ったものを眠る前に飲むと、図のように睡眠中に浅い眠りが増え、深い眠りが減って、睡眠障害につながってしまいます。カフェインの効果は4時間以上持続しますから、夕方以降は控える方がよいでしょいう。特に高年齢者では、その代謝に時間がかかるので要注意です。
眠気覚ましには何がいい?
では、眠いときにはどうすればいいのかというと、「ガムをかむ」、「顔を洗う」などの対処法があげられますが、根本的には「眠いときには寝るに限る」ということです。
「眠い」というのは、脳が疲れて休息を求めているサインです。それを無視して小手先のテクニックで目を覚まそうとしても、肝心の能率はどんどん落ちていきます。カフェインや外的刺激は無理矢理に目を覚まさせているだけです。15分の仮眠をとると、その後2~3時間の作業効率は、ただ休憩するより高くなります。
さいたま市のある企業では、仕事中に眠気を感じたときに15~20分の仮眠を推奨する「パワーナップ」制度を設けているそうです。
午後3時、職場の片隅で男性社員が机に伏して寝始めました。周囲の社員は気にせずに仕事を続けています。社員は「眠くて限界というときに15分ほど仮眠をすると、効果は絶大で驚くほど仕事の効率はあがります」と。
2012年から制度を入れて、社員の1/3が日常的に利用するとのこと。「パワーナップは働きやすい環境作りのために導入しました。業績向上が目的ではありませんが、社員には仕事効率が上がると好評です。」とか。
私も、年のせいか睡眠が前ほどよくありません。しかし、前ほど夕方に眠いということはなくなりました。
昼休みには15分ほど横になって目をつぶるようにしています。とても頭が軽くなるような気がします。
誰ですか?そんなにきつい仕事はしていないはずだとつぶやくのは?
その通りですけど。じゃんじゃん。
私たち人間は、疲れてくると脳内にたまる睡眠物質(アデノシン)が睡眠中枢に作用し、眠気が引き起こされます。コーヒーに含まれるカフェインは、この睡眠中枢のレセプター(アデノシンA2A受容体)に作用して覚醒効果を発揮することが明らかにされています。
また力フェインは、脳の代謝を高めて脳活動を刺激することから、頭がすっきりしたように感じることもあります。しかし依存性があり、力フェインを多くとるほど覚醒効果は強くなるのです。
力フェインはさまざまな飲み物に含まれています。その量はドリップコーヒー(インスタントでないもの)1杯で130~150mg、インスタントコーヒー 1杯で65mg、紅茶1杯で40~60mg程度です。ほかには、コーラ1缶(500ml)に30~50mg、健康ドリンク1本にも50mg程度入っています。
ココアやチョコレートにも、力フェインと同様の効果を持つ物質が含まれています。
カフェインは入眠を遅らせ、睡眠時間を減らし、中途覚醒を増やす作用がありますので、コーヒーなどカフェインが入ったものを眠る前に飲むと、図のように睡眠中に浅い眠りが増え、深い眠りが減って、睡眠障害につながってしまいます。カフェインの効果は4時間以上持続しますから、夕方以降は控える方がよいでしょいう。特に高年齢者では、その代謝に時間がかかるので要注意です。
眠気覚ましには何がいい?
では、眠いときにはどうすればいいのかというと、「ガムをかむ」、「顔を洗う」などの対処法があげられますが、根本的には「眠いときには寝るに限る」ということです。
「眠い」というのは、脳が疲れて休息を求めているサインです。それを無視して小手先のテクニックで目を覚まそうとしても、肝心の能率はどんどん落ちていきます。カフェインや外的刺激は無理矢理に目を覚まさせているだけです。15分の仮眠をとると、その後2~3時間の作業効率は、ただ休憩するより高くなります。
さいたま市のある企業では、仕事中に眠気を感じたときに15~20分の仮眠を推奨する「パワーナップ」制度を設けているそうです。
午後3時、職場の片隅で男性社員が机に伏して寝始めました。周囲の社員は気にせずに仕事を続けています。社員は「眠くて限界というときに15分ほど仮眠をすると、効果は絶大で驚くほど仕事の効率はあがります」と。
2012年から制度を入れて、社員の1/3が日常的に利用するとのこと。「パワーナップは働きやすい環境作りのために導入しました。業績向上が目的ではありませんが、社員には仕事効率が上がると好評です。」とか。
私も、年のせいか睡眠が前ほどよくありません。しかし、前ほど夕方に眠いということはなくなりました。
昼休みには15分ほど横になって目をつぶるようにしています。とても頭が軽くなるような気がします。
誰ですか?そんなにきつい仕事はしていないはずだとつぶやくのは?
その通りですけど。じゃんじゃん。
シリーズ 医療について考えた その1 ― 2016年02月23日 09:26
最近、医療について、すこしまとめて考える機会がありましたので、書いてみます。
しかし書いている本人は、医療の資格者でもないですし、特別な専門家でもありませんから、どちらかというと、高血圧と高脂血症の患者的視点であることをお含みください。
連合総研の「看護職員の労働時間問題に関する研究委員会 報告書 2013年10月」には、次のような指摘があります。
「24時間医療を提供する病院においては、夜勤・交代制勤務は避けては通れない。しかし、夜勤・交代制勤務は少なからず健康上・安全上・生活上のリスクを伴うものである。人間はそもそも昼間活動して夜には睡眠を取るようになっている。夜勤はその生理に反しており、同じ時間働いたとしても昼間に働く以上に心身への負担は大きい。夜間に睡眠が取れず、交代制で生活のリズムが作りにくいことから、睡眠不足となったり、睡眠を取れてもその質が悪く、十分に疲れが取れないまま次の勤務が始まってしまうことになる。
こうして疲労が蓄積されることにより、注意力・判断力の低下が起き、安全面でのリスクも高まる。さらに中長期的には、循環器系機能への負担や発がん性のリスクも指摘されている。また、通常の日勤者と違うサイクルで生活していることから、社会参加や家族との時間が確保できないなど社会生活上でのリスクもある。」
そこで、いろいろ調べてみました。まず、離職率です。2011年の日本看護協会調査では、常勤看護師で11%程度でしたが、大都市部や大病院ほど離職率は上がる傾向にありました。これは、その他の産業と比較すると、離職率自体は低い水準にあり意外な結果です。ちなみに製造業などでは、15~20%程度の離職率ですが、最近の傾向としては、大企業で離職率が上昇しています。ただ、看護師離職の特徴として、1ヶ月に夜勤が72時間を超える病院は13%と高くなってるようです。(新卒者の離職率は大卒でも4~5割と高止まりしています)
なぜ、離職に関心を示したかというと、看護師の労働環境悪化には、かなり前から最大の要因として定員不足があって、「看護師等人材確保促進法」ができ、都道府県には「ナース・センター」が設置されて、看護師資格者の登録制度もスタートしつつありますが、一方で、夜勤の上限とされる「月あたり72時間」の規制が緩和されてしまう(2016.2.10中央社会保険医療協議会 総会(第328回))など、定員不足と労働環境悪化の「負のスパイラル」が深刻化しているからです。このことは、結局、医療労働者の心身の摩耗と医療事故につながることになります。
団塊世代が後期高齢者となる2025年問題はどうなるか
さらに、「2025年問題」があります。これは、2025年までに団塊の世代(1947~49年生まれ、約660万人)が、後期高齢者(75歳以上)になることにより、医療や介護のニーズが爆発的に増えることへの対応をどうするかのことですが、東京圏で175万人、北海道でも20万人増加し100万人を突破するとの予測があります。
これについては、北海道医療計画や介護計画で対応が進められることになっていますが、医療計画では人口全体の減少を理由に、むしろ2025年には1割程度病床数を削減するとなっています。病床数を抑制して医療支出を削減する狙いがあるからで、老健や介護施設を含む「在宅医療」を増やし、ADL(日常生活動作)の回復に向けたリハビリの報酬引き上げもその一つです。
その結果、医療施設以外の訪問看護やリハビリに看護資格者などの人的資源が向かうことになりますが、一方の患者の立場としては、24時間常時サービスが受けられるかとの疑問や不安が大きくなります。また、医療労働者にとっても、雇用の不安定化にもつながりかねないものであり、制度の検討を今後も続ける必要があります。
児童生徒の減少による学校の統廃合と人口総数の減少による医療機関(ベット数)の削減は、同じ動機によるものであり、決して「よりよい状態を目指す」ものではありません。
意見交換会では、それぞれの職場の労働環境の現状報告や問題点などを報告し、意見交換しました。会を通じて感じたのは、医師や看護師等の医療労働者の不足という現実はあるにしても、労働組合組織があるか無いかで、労働環境は大きく違うということが確認できたのではないかということでした。
なお、当センターからは、「時間外労働の限度に関する基準」や「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」など、現行の労働時間制度についても説明し、最低限度のこととして、遵守を求める要求活動が必要と訴えました。※ これらの基準は厚生労働省のHPから入手できます。
ということで、その1でした。
今後は以上の事項について少し細かく考えてみたものを書きます。
じゃんじゃん。
しかし書いている本人は、医療の資格者でもないですし、特別な専門家でもありませんから、どちらかというと、高血圧と高脂血症の患者的視点であることをお含みください。
連合総研の「看護職員の労働時間問題に関する研究委員会 報告書 2013年10月」には、次のような指摘があります。
「24時間医療を提供する病院においては、夜勤・交代制勤務は避けては通れない。しかし、夜勤・交代制勤務は少なからず健康上・安全上・生活上のリスクを伴うものである。人間はそもそも昼間活動して夜には睡眠を取るようになっている。夜勤はその生理に反しており、同じ時間働いたとしても昼間に働く以上に心身への負担は大きい。夜間に睡眠が取れず、交代制で生活のリズムが作りにくいことから、睡眠不足となったり、睡眠を取れてもその質が悪く、十分に疲れが取れないまま次の勤務が始まってしまうことになる。
こうして疲労が蓄積されることにより、注意力・判断力の低下が起き、安全面でのリスクも高まる。さらに中長期的には、循環器系機能への負担や発がん性のリスクも指摘されている。また、通常の日勤者と違うサイクルで生活していることから、社会参加や家族との時間が確保できないなど社会生活上でのリスクもある。」
そこで、いろいろ調べてみました。まず、離職率です。2011年の日本看護協会調査では、常勤看護師で11%程度でしたが、大都市部や大病院ほど離職率は上がる傾向にありました。これは、その他の産業と比較すると、離職率自体は低い水準にあり意外な結果です。ちなみに製造業などでは、15~20%程度の離職率ですが、最近の傾向としては、大企業で離職率が上昇しています。ただ、看護師離職の特徴として、1ヶ月に夜勤が72時間を超える病院は13%と高くなってるようです。(新卒者の離職率は大卒でも4~5割と高止まりしています)
なぜ、離職に関心を示したかというと、看護師の労働環境悪化には、かなり前から最大の要因として定員不足があって、「看護師等人材確保促進法」ができ、都道府県には「ナース・センター」が設置されて、看護師資格者の登録制度もスタートしつつありますが、一方で、夜勤の上限とされる「月あたり72時間」の規制が緩和されてしまう(2016.2.10中央社会保険医療協議会 総会(第328回))など、定員不足と労働環境悪化の「負のスパイラル」が深刻化しているからです。このことは、結局、医療労働者の心身の摩耗と医療事故につながることになります。
団塊世代が後期高齢者となる2025年問題はどうなるか
さらに、「2025年問題」があります。これは、2025年までに団塊の世代(1947~49年生まれ、約660万人)が、後期高齢者(75歳以上)になることにより、医療や介護のニーズが爆発的に増えることへの対応をどうするかのことですが、東京圏で175万人、北海道でも20万人増加し100万人を突破するとの予測があります。
これについては、北海道医療計画や介護計画で対応が進められることになっていますが、医療計画では人口全体の減少を理由に、むしろ2025年には1割程度病床数を削減するとなっています。病床数を抑制して医療支出を削減する狙いがあるからで、老健や介護施設を含む「在宅医療」を増やし、ADL(日常生活動作)の回復に向けたリハビリの報酬引き上げもその一つです。
その結果、医療施設以外の訪問看護やリハビリに看護資格者などの人的資源が向かうことになりますが、一方の患者の立場としては、24時間常時サービスが受けられるかとの疑問や不安が大きくなります。また、医療労働者にとっても、雇用の不安定化にもつながりかねないものであり、制度の検討を今後も続ける必要があります。
児童生徒の減少による学校の統廃合と人口総数の減少による医療機関(ベット数)の削減は、同じ動機によるものであり、決して「よりよい状態を目指す」ものではありません。
意見交換会では、それぞれの職場の労働環境の現状報告や問題点などを報告し、意見交換しました。会を通じて感じたのは、医師や看護師等の医療労働者の不足という現実はあるにしても、労働組合組織があるか無いかで、労働環境は大きく違うということが確認できたのではないかということでした。
なお、当センターからは、「時間外労働の限度に関する基準」や「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」など、現行の労働時間制度についても説明し、最低限度のこととして、遵守を求める要求活動が必要と訴えました。※ これらの基準は厚生労働省のHPから入手できます。
ということで、その1でした。
今後は以上の事項について少し細かく考えてみたものを書きます。
じゃんじゃん。
シリーズ 医療について考えた その2 サービス残業 ― 2016年02月24日 13:42
それで、まず考えたのは、看護労働の実態をもう一度つかんでみようということでしたので、いろいろ公表されている資料に当たり、「日本看護協会」の資料を参考にしました。
なんと「時間外の常態化」と「サービス残業」がトップ!
2008年に行った、日本看護協会「時間外労働および夜勤・交替制勤務に関する実態調査」で記載のあった自由意見2,120名分の中味別に分類した結果でいうと、「時間外の常態化」が965名,45.5%、「サービス残業」が868名,40.9%で、この2項目の該当が圧倒的に多かった。
以下,「人員不足」の609名、「業務量と多忙」の495名、「給与改善」の494名など時間外労働の実態と合わせ看護師の基本的な労働条件項目が上位を占めていたということです。
これを年齢階層別に見ると、「時間外の常態化」と「サービス残業」に関しては,全年齢階層で第1位と第2位を占めたのですが、第5位の「給与改善」の順位が年齢階層によって異なっていました。
20歳代においては,「休日出勤,休日増の要望」と「事故リスク」の2項目がトップテン入りを果たし、「給与改善」も第3位となっていました。
30歳代の特徴は,「両立支援,ワーク・ライフ・バランス」が第9位に位置していることで、また,「業務継続の不安,離職」が第7位と他の年齢階層における順位を上回ています。
50歳代の特徴は,「年休未消化」が第8位,「不公平処遇」が第9位を占めました。
自由記載の内容で大まかにまとめて見ると、
20代では、夜勤への適応努力と生体影響,サービス残業と不公平処遇への疑問,将来設計への期待と不安,などが多くありました。
30代では、中堅スタッフ・中間管理職としての自覚と成長,結婚・子育てに伴う二重負担によるワーク・ライフ・バランスの崩れと離職の不安,職業継続のための要求表明,など。
40代では、中核人材として病棟,病院の活性化をめざした活動努力,ワーク・ライフ・バランスの重視とスタッフ支援の困難性,職業継続のための短時間就労やパート就労の経験,など。
50代では、多くが中間管理職に就き,長期経験にもとづき看護業務のあるべき姿を俯瞰する目,中間管理職あるいはベテランスタッフとしての責任遂行,理想と現実のギャップ克服,などを退職期の総括として。
ということになります。
代表的な意見をあげると、
○ 看護職は素晴らしい仕事だが、クレームやミス等でストレスを感じる。医師からは小間使いと思われている。
○ 「ちょっと待ってて」が口ぐせになる業務ではおかしい。理想と現実の間で葛藤しつづけている。
○ 研修で残ったり院外でも熱心に勉強し,生涯学習に努める。こんなにけなげで熱心な職種はないと思うし、それがあたりまえのことだと信じているが、せめてサービス残業は「しない」「させない」でほしい。
以上の労働環境から、現状としてまとめると、
1.労基法違反が常態化(労働時間、労働時間の管理)
2.人員不足は絶対数不足が原因
「患者がいれば無理をせざるを得ない」
3.夜勤と「当直」
4.産業医は「管理職」
5.上司は「技術」は立派でも調整能力「ゼロ」!?
6.特殊化学物質健診は?
の6点を挙げてみました。
医師に限らず医療労働者には、「利他的行為は尊い」ということがあります。患者がいて苦しんでいれば何とかしなければという気持ちです。
少し前までは、医師が労働者かどうかという論争もありましたが、今や勤務医は労働者であるということが定着しています。過労死や精神疾患の問題が惹起してきたからです。
特殊化学物質は「滅菌バッグのEOG(エチレンオキシド)」や病理検査のホルムアルデヒドやキシレンの使用がありますが、適切な局所排気はほとんどないのではないでしょうか。
確かに作業主任者はいるかもしれませんが、作業者の健診や環境測定、緊急時の保護具、警報機などはほとんど見られないかもしれません。
そして、一番問題であったのは、「医療職場の意見交換会(2/19)」でそれぞれの職場から出ていた、「サービス残業」問題であると思います。
しかも、それが、あたかも「尊いこと」のようにされて、放置されているからです。
例えば、8時の始業であっても、患者の状態を情報収集するため、7時に出勤しているのが常態化しているとか、夜勤で9時終業なのに申し送りの後も処置が終わらず、11時までかかっているとかいうことが話として出ていましたし、それは「人による」状態で、組合としては何度か注意しても、自主的に、あるいは、管理職の「当たり前感覚」によって、職場では常態化しているということです。
確かに「命に関わる」ことが多いからかもしれませんが、それが特別なこととは感じられません。緊急時にも十分対応できる体制を常日頃から作っておくことが病院であり、管理監督者の任務だからです。病院は決して特別なことが許される職場ではないのです。労働基準法や労働時間に関する様々な限度基準を守ってこそ、「健康な人間」が「病者」をいたわることができるのです。
いい例が、「地域調整セクション」で現れています。これは、院内外の調整をするセクションで、地域病院及びクリニックなど他の医療機関との連携がスムーズにながれるよう努力することになりますが、ここの残業時間が月100時間を超えていると「平気で」話していました。
何度も言っているように、労基法を遵守したら、月の労働時間は174時間くらいですから、ほぼ二人分働くことになりますし、コストとしても、60時間を超えた分は50%割り増しとなるのは、結果として著しいコストアップであるわけですから、早急に人員配置をしたほうが経営的にはベターなはずですけど、これが行われないとすれば、その病院のコスト感覚が伺われますし、経営主体としては、「無能」ということになります。
職場にはルール通りに就業し、もしそのルールを侵すものがいれば、それを防ぐのは管理監督者の第一の責務であるということが、病院職場でも、どこの職場でも確立されなければなりません。
本当に、病院には労基法も何もあったもんじゃぁないなぁというのが感想の第一でした。
どうでしょう。もし医療関係者がこのブログを読んで、「そんなこたぁないよ」ということでしたら、是非教えてください。
患者の一人として知りたいからです。
ぜひぜひ、じゃんじゃん。
なんと「時間外の常態化」と「サービス残業」がトップ!
2008年に行った、日本看護協会「時間外労働および夜勤・交替制勤務に関する実態調査」で記載のあった自由意見2,120名分の中味別に分類した結果でいうと、「時間外の常態化」が965名,45.5%、「サービス残業」が868名,40.9%で、この2項目の該当が圧倒的に多かった。
以下,「人員不足」の609名、「業務量と多忙」の495名、「給与改善」の494名など時間外労働の実態と合わせ看護師の基本的な労働条件項目が上位を占めていたということです。
これを年齢階層別に見ると、「時間外の常態化」と「サービス残業」に関しては,全年齢階層で第1位と第2位を占めたのですが、第5位の「給与改善」の順位が年齢階層によって異なっていました。
20歳代においては,「休日出勤,休日増の要望」と「事故リスク」の2項目がトップテン入りを果たし、「給与改善」も第3位となっていました。
30歳代の特徴は,「両立支援,ワーク・ライフ・バランス」が第9位に位置していることで、また,「業務継続の不安,離職」が第7位と他の年齢階層における順位を上回ています。
50歳代の特徴は,「年休未消化」が第8位,「不公平処遇」が第9位を占めました。
自由記載の内容で大まかにまとめて見ると、
20代では、夜勤への適応努力と生体影響,サービス残業と不公平処遇への疑問,将来設計への期待と不安,などが多くありました。
30代では、中堅スタッフ・中間管理職としての自覚と成長,結婚・子育てに伴う二重負担によるワーク・ライフ・バランスの崩れと離職の不安,職業継続のための要求表明,など。
40代では、中核人材として病棟,病院の活性化をめざした活動努力,ワーク・ライフ・バランスの重視とスタッフ支援の困難性,職業継続のための短時間就労やパート就労の経験,など。
50代では、多くが中間管理職に就き,長期経験にもとづき看護業務のあるべき姿を俯瞰する目,中間管理職あるいはベテランスタッフとしての責任遂行,理想と現実のギャップ克服,などを退職期の総括として。
ということになります。
代表的な意見をあげると、
○ 看護職は素晴らしい仕事だが、クレームやミス等でストレスを感じる。医師からは小間使いと思われている。
○ 「ちょっと待ってて」が口ぐせになる業務ではおかしい。理想と現実の間で葛藤しつづけている。
○ 研修で残ったり院外でも熱心に勉強し,生涯学習に努める。こんなにけなげで熱心な職種はないと思うし、それがあたりまえのことだと信じているが、せめてサービス残業は「しない」「させない」でほしい。
以上の労働環境から、現状としてまとめると、
1.労基法違反が常態化(労働時間、労働時間の管理)
2.人員不足は絶対数不足が原因
「患者がいれば無理をせざるを得ない」
3.夜勤と「当直」
4.産業医は「管理職」
5.上司は「技術」は立派でも調整能力「ゼロ」!?
6.特殊化学物質健診は?
の6点を挙げてみました。
医師に限らず医療労働者には、「利他的行為は尊い」ということがあります。患者がいて苦しんでいれば何とかしなければという気持ちです。
少し前までは、医師が労働者かどうかという論争もありましたが、今や勤務医は労働者であるということが定着しています。過労死や精神疾患の問題が惹起してきたからです。
特殊化学物質は「滅菌バッグのEOG(エチレンオキシド)」や病理検査のホルムアルデヒドやキシレンの使用がありますが、適切な局所排気はほとんどないのではないでしょうか。
確かに作業主任者はいるかもしれませんが、作業者の健診や環境測定、緊急時の保護具、警報機などはほとんど見られないかもしれません。
そして、一番問題であったのは、「医療職場の意見交換会(2/19)」でそれぞれの職場から出ていた、「サービス残業」問題であると思います。
しかも、それが、あたかも「尊いこと」のようにされて、放置されているからです。
例えば、8時の始業であっても、患者の状態を情報収集するため、7時に出勤しているのが常態化しているとか、夜勤で9時終業なのに申し送りの後も処置が終わらず、11時までかかっているとかいうことが話として出ていましたし、それは「人による」状態で、組合としては何度か注意しても、自主的に、あるいは、管理職の「当たり前感覚」によって、職場では常態化しているということです。
確かに「命に関わる」ことが多いからかもしれませんが、それが特別なこととは感じられません。緊急時にも十分対応できる体制を常日頃から作っておくことが病院であり、管理監督者の任務だからです。病院は決して特別なことが許される職場ではないのです。労働基準法や労働時間に関する様々な限度基準を守ってこそ、「健康な人間」が「病者」をいたわることができるのです。
いい例が、「地域調整セクション」で現れています。これは、院内外の調整をするセクションで、地域病院及びクリニックなど他の医療機関との連携がスムーズにながれるよう努力することになりますが、ここの残業時間が月100時間を超えていると「平気で」話していました。
何度も言っているように、労基法を遵守したら、月の労働時間は174時間くらいですから、ほぼ二人分働くことになりますし、コストとしても、60時間を超えた分は50%割り増しとなるのは、結果として著しいコストアップであるわけですから、早急に人員配置をしたほうが経営的にはベターなはずですけど、これが行われないとすれば、その病院のコスト感覚が伺われますし、経営主体としては、「無能」ということになります。
職場にはルール通りに就業し、もしそのルールを侵すものがいれば、それを防ぐのは管理監督者の第一の責務であるということが、病院職場でも、どこの職場でも確立されなければなりません。
本当に、病院には労基法も何もあったもんじゃぁないなぁというのが感想の第一でした。
どうでしょう。もし医療関係者がこのブログを読んで、「そんなこたぁないよ」ということでしたら、是非教えてください。
患者の一人として知りたいからです。
ぜひぜひ、じゃんじゃん。
シリーズ 医療について考えた その3 潜在看護師70万人 ― 2016年02月25日 09:50
さて、第3回は、「定員問題」を取り上げます。
看護労働者の需給関係は、団塊世代の後期高齢者入りという超高齢社会の現状と予測を考えても、2025年に看護職員は200万人必要とされ、現在の150万人から50万人増やす必要があるとされています。
しかし、現在は、新規の資格取得者5万人に対し、離職が半分の2.5万人ありますから、純増は2.5万人で、あと9年しかないの、どう計算しても200万人にはなりません。
実は、看護師資格を持って就労していないいわゆる「潜在看護師」は、全国で約70万人います。
看護師の潜在化率は23.0%で306,393人、
准看護師の潜在化率は52.6%で408,276人
この人たちの職場復帰を実現しないと、患者の激増により、今よりさらに看護師の需給は逼迫することになります。
ちなみに、この「潜在看護師」の36%は「働きたい」と考えています。数でいうと、25万人。ほら、これで2025年に看護師200万人体制ができちゃうでしょう。
「看護師等人材確保促進法」という法律があります。
1.看護職員の復職支援の強化
2.勤務環境の改善を通じた定着・離職防止
3.大卒社会人経験者の看護職への取り込み促進
などを目的にしています。
これに基づいて、「ナース・センター」が都道府県に設置され、有資格者はここに登録することが努力義務となりました。
また、ハローワークなどでも、積極的に看護師等の職業紹介活動に取り組んでいます。
北海道ナースセンター
札幌市白石区本通17丁目北3番24号
公益社団法人北海道看護協会1F
まあ、しかし、厚生労働省は気楽に考えています。
なぜなら、「看護師がなぜ離職するのか」の調査で、第1は「出産・育児」をあげ、第2に「結婚のため」、第3に「他の病院に興味」となっていますが、これは、いわば辞表上の理由であって、実際は、まぁ、私の予想ではありますが、
第1位は、人間関係ではありませんか?
嫌がらせがヒートアップしてきてこのままでは医療事故を起こしかねないという恐れからいたしかたなく病院を辞める。ということではないでしょうか。
よく聞くのが、ナースステーションの真ん中で、同僚だけでなく医師やほかのコメディカルスタッフもいる中で、ミスを責めること。その様子は、まさに公開処刑です。
第2位は、労働環境の不満ではないですか?
過酷な労働条件と給与面が見合わないと感じている。夜勤や長時間労働を強いられる労働環境と賃金が見合っておらず、職員不足につながっている。
第3位は、案外、上司・経営者への不満ではないですか?
「上司の気分で、決まりごとがコロコロ変わる」、「自分がこうと思った以外受け入れてもらえない。」、「師長が、看護知識もスキルもない人で、点滴すらできない」
第4位は、給与・待遇への不満ではないですか?
実際の統計では、なんと7割近くの看護師が収入に不満を持っていることが分かりました。特に30代では、「現在の給与」55.9%、「福利厚生制度」51.2%と過半数が不満を抱えていることがわかります。
第5位は、仕事の内容
「ベッドサイドケアが十分な時間をかけてできない」、「自分の看護への満足感がない」、「患者さんの状態変化と看護計画があっていない」など。
自分の理想の看護をしたいのにできないというジレンマが今の医療にはあると思う。勤務状況は過酷で、自分が病人になってしまうのではないかと思うときもよくある
というふうに見ていますが、違いますか?
つまり、まともな職場なら、いまの世の中、結婚しても、子育てしながらも、働き続けたいと思うだろうし、そのための制度や施設はいくらでもできると思います。
そうじゃないからやめちゃうんですよ。
じゃんじゃん。と。
看護労働者の需給関係は、団塊世代の後期高齢者入りという超高齢社会の現状と予測を考えても、2025年に看護職員は200万人必要とされ、現在の150万人から50万人増やす必要があるとされています。
しかし、現在は、新規の資格取得者5万人に対し、離職が半分の2.5万人ありますから、純増は2.5万人で、あと9年しかないの、どう計算しても200万人にはなりません。
実は、看護師資格を持って就労していないいわゆる「潜在看護師」は、全国で約70万人います。
看護師の潜在化率は23.0%で306,393人、
准看護師の潜在化率は52.6%で408,276人
この人たちの職場復帰を実現しないと、患者の激増により、今よりさらに看護師の需給は逼迫することになります。
ちなみに、この「潜在看護師」の36%は「働きたい」と考えています。数でいうと、25万人。ほら、これで2025年に看護師200万人体制ができちゃうでしょう。
「看護師等人材確保促進法」という法律があります。
1.看護職員の復職支援の強化
2.勤務環境の改善を通じた定着・離職防止
3.大卒社会人経験者の看護職への取り込み促進
などを目的にしています。
これに基づいて、「ナース・センター」が都道府県に設置され、有資格者はここに登録することが努力義務となりました。
また、ハローワークなどでも、積極的に看護師等の職業紹介活動に取り組んでいます。
北海道ナースセンター
札幌市白石区本通17丁目北3番24号
公益社団法人北海道看護協会1F
まあ、しかし、厚生労働省は気楽に考えています。
なぜなら、「看護師がなぜ離職するのか」の調査で、第1は「出産・育児」をあげ、第2に「結婚のため」、第3に「他の病院に興味」となっていますが、これは、いわば辞表上の理由であって、実際は、まぁ、私の予想ではありますが、
第1位は、人間関係ではありませんか?
嫌がらせがヒートアップしてきてこのままでは医療事故を起こしかねないという恐れからいたしかたなく病院を辞める。ということではないでしょうか。
よく聞くのが、ナースステーションの真ん中で、同僚だけでなく医師やほかのコメディカルスタッフもいる中で、ミスを責めること。その様子は、まさに公開処刑です。
第2位は、労働環境の不満ではないですか?
過酷な労働条件と給与面が見合わないと感じている。夜勤や長時間労働を強いられる労働環境と賃金が見合っておらず、職員不足につながっている。
第3位は、案外、上司・経営者への不満ではないですか?
「上司の気分で、決まりごとがコロコロ変わる」、「自分がこうと思った以外受け入れてもらえない。」、「師長が、看護知識もスキルもない人で、点滴すらできない」
第4位は、給与・待遇への不満ではないですか?
実際の統計では、なんと7割近くの看護師が収入に不満を持っていることが分かりました。特に30代では、「現在の給与」55.9%、「福利厚生制度」51.2%と過半数が不満を抱えていることがわかります。
第5位は、仕事の内容
「ベッドサイドケアが十分な時間をかけてできない」、「自分の看護への満足感がない」、「患者さんの状態変化と看護計画があっていない」など。
自分の理想の看護をしたいのにできないというジレンマが今の医療にはあると思う。勤務状況は過酷で、自分が病人になってしまうのではないかと思うときもよくある
というふうに見ていますが、違いますか?
つまり、まともな職場なら、いまの世の中、結婚しても、子育てしながらも、働き続けたいと思うだろうし、そのための制度や施設はいくらでもできると思います。
そうじゃないからやめちゃうんですよ。
じゃんじゃん。と。



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