退職者パワーのすごさ! ― 2012年06月29日 14:10
今週の初めに連合の全国セイフティーネットワーク(SN)集会があって、「暑い東京」に行ってきました。「暑い」に括弧が付いてるのは、暑いだろうと思って半袖で行ったら、寒くて寒くてガタガタ震えていましたし、それなのに会場のホテルは冷房を入れてこれまた寒いのなんのって、節電なんか関係ないみたいな有様でした。
SN集会の方は全く期待していませんでしたが、その想定を裏切らずに、得るものはほとんどない、ひどい有様でした。テーマはいま大流行のメンタルなのですが、厚生労働省の政策宣伝とカウンセラー協会・中央労働災害防止協会(天下り団体)の事業宣伝が主で、唯一聞けたのは横浜労災病院のメンタルヘルスセンター長をやっておられる山本先生のお話だけでした。まあ、これもほとんどDVDで見た内容でしたが。
山本先生は「元気な職場をつくるメンタルヘルス」のDVD監修者で、一度直に話を聞いてみたいと思っていましたので、良い機会でしたが、話し方に迫力はあるものの、やはり精神科医で、変な人でした。
その夜に古くからの知り合いで、総評時代から国民運動をやってきたH氏と話しました。いまは連合のシニアスタッフ(再雇用)で、全国の退職者連合の事務局にいます。
彼はもともとパワーのある人で、よくしゃべるのですが、今回もまさにその通りで、ず~~~と、しゃべっていました。ただ内容は、結構度肝を抜かれるもので、1千万連合を実現するために、現職は700万人から伸びずに減る一方なので、退職者300万を組織するというものでした。
退職者連合は、その名の通り、連合の傘下産別労働組合の職場を退職した人たちで作った組織ですが、総評時代には高退連といって、官公労を中心に20万以上の組織でした。当時も年金や老人保健法など退職後の生活の維持・向上の運動に取り組み、これには総評だけでなく、中立労連も共闘して、連合の全的統一のステップをつくってきました。
いまも、総評の産業別組合退職者組織だけでなく、中立や同盟の退職者組織も加わって、いまは70万人になっていますが、これを5倍にするというのですから、イスからひっくりかえるような話です。
退職者連合の運動は現職の統一よりとても面倒なものです。それは、多くの退職者組織の指導者が総評・同盟の対立のなかで職場競争(つぶし合い)を経験しているからで、運動路線でも違いますし、結構社民党支持者も多いですし、財政基盤も同盟系は現職からの交付金が多く独自財政でないなど、ちがいがいろいろあるからです。
もう一つあるのは、民間の労働組合は選挙などを取り組まないのため、退職=無関係と考える傾向が強く、退職者組織をもっていないか、あっても、単位組合レベルのみで中央組織を持たないことが多いようで、中央結集・組織化を進めると言っても、相手がよく分からないのが実態のようです。
300万退職者を考える上でもう一つ障害となるのが、定年・再雇用問題です。大抵は60歳定年ですから、年金の支給年齢65歳との間には5年間の空白が生まれます。また、いまの60歳は、私も含めて、多少の不具合があっても、まだまだ元気なモンですから、仕事をした方がいいでしょう。生産人口にも含まれていますし。ただ、再雇用の労働組合加入率はごく低いのが現実で、労働組合組織とは再雇用の段階で切れてしまいます。一部には再雇用を退職者組織に入れたり、労組と退職者の両方に所属させたりしていますが、まずそれの整理が必要でしょう。加えて、再雇用の賃金レベルと労働時間の問題、つまり、いままでと同じ8時間労働なのに賃金レベルは半分以下という、いまの再雇用のあり方(体のいい低賃金労働者化)を是正していく必要もあると思います。
再雇用者としての正直なところは、賃金を下げるなら労働時間を短縮して、まあ、週休3日や週3日労働ならいいかなって、思います。
長くなるので、この話はまたいつか。じゃんじゃん。
SN集会の方は全く期待していませんでしたが、その想定を裏切らずに、得るものはほとんどない、ひどい有様でした。テーマはいま大流行のメンタルなのですが、厚生労働省の政策宣伝とカウンセラー協会・中央労働災害防止協会(天下り団体)の事業宣伝が主で、唯一聞けたのは横浜労災病院のメンタルヘルスセンター長をやっておられる山本先生のお話だけでした。まあ、これもほとんどDVDで見た内容でしたが。
山本先生は「元気な職場をつくるメンタルヘルス」のDVD監修者で、一度直に話を聞いてみたいと思っていましたので、良い機会でしたが、話し方に迫力はあるものの、やはり精神科医で、変な人でした。
その夜に古くからの知り合いで、総評時代から国民運動をやってきたH氏と話しました。いまは連合のシニアスタッフ(再雇用)で、全国の退職者連合の事務局にいます。
彼はもともとパワーのある人で、よくしゃべるのですが、今回もまさにその通りで、ず~~~と、しゃべっていました。ただ内容は、結構度肝を抜かれるもので、1千万連合を実現するために、現職は700万人から伸びずに減る一方なので、退職者300万を組織するというものでした。
退職者連合は、その名の通り、連合の傘下産別労働組合の職場を退職した人たちで作った組織ですが、総評時代には高退連といって、官公労を中心に20万以上の組織でした。当時も年金や老人保健法など退職後の生活の維持・向上の運動に取り組み、これには総評だけでなく、中立労連も共闘して、連合の全的統一のステップをつくってきました。
いまも、総評の産業別組合退職者組織だけでなく、中立や同盟の退職者組織も加わって、いまは70万人になっていますが、これを5倍にするというのですから、イスからひっくりかえるような話です。
退職者連合の運動は現職の統一よりとても面倒なものです。それは、多くの退職者組織の指導者が総評・同盟の対立のなかで職場競争(つぶし合い)を経験しているからで、運動路線でも違いますし、結構社民党支持者も多いですし、財政基盤も同盟系は現職からの交付金が多く独自財政でないなど、ちがいがいろいろあるからです。
もう一つあるのは、民間の労働組合は選挙などを取り組まないのため、退職=無関係と考える傾向が強く、退職者組織をもっていないか、あっても、単位組合レベルのみで中央組織を持たないことが多いようで、中央結集・組織化を進めると言っても、相手がよく分からないのが実態のようです。
300万退職者を考える上でもう一つ障害となるのが、定年・再雇用問題です。大抵は60歳定年ですから、年金の支給年齢65歳との間には5年間の空白が生まれます。また、いまの60歳は、私も含めて、多少の不具合があっても、まだまだ元気なモンですから、仕事をした方がいいでしょう。生産人口にも含まれていますし。ただ、再雇用の労働組合加入率はごく低いのが現実で、労働組合組織とは再雇用の段階で切れてしまいます。一部には再雇用を退職者組織に入れたり、労組と退職者の両方に所属させたりしていますが、まずそれの整理が必要でしょう。加えて、再雇用の賃金レベルと労働時間の問題、つまり、いままでと同じ8時間労働なのに賃金レベルは半分以下という、いまの再雇用のあり方(体のいい低賃金労働者化)を是正していく必要もあると思います。
再雇用者としての正直なところは、賃金を下げるなら労働時間を短縮して、まあ、週休3日や週3日労働ならいいかなって、思います。
長くなるので、この話はまたいつか。じゃんじゃん。
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