参議院選挙の結果について2022年07月11日 09:22

 参議院選挙が終わって、自民の大勝の結果となった。
 安倍晋三の不幸な死が直前に起こったが、その「弔い合戦」とばかりに、自民有利の流れが出来上がったし、なにしろ、昔でいえば「争点なき選挙」の典型であったろう。有権者の心情として、死者への敬意が投票に結び付いた面も少なからずあったろうし、理解はできる。
 しかし何しろ「泉の率いる立憲民主党」が、国民の前になにも選択肢を提起できなかったことは、指導者の無能を証明するものでしかない。
 まあ、玄人なら、「とはいっても、日本の労働運動は連合による右傾化で崩壊したのだから仕方ない・・・」とは思いつつも、今日の状況の、いわば諸悪の根源である「1,200兆円の借金」について、だれも言わなかったのは、与野党を問わず犯罪行為であると思う。
 もとより、米国が経済の過熱に対処するため公定金利の上昇に舵を切ったことについて、従来なら、大昔なら、すかさず追随するはずの日本が、公定金利の引き上げに向かえないのは、ひとえに政府の膨大な借金に原因があることは、だれの目にもあざやかに映るにもかかわらず、パンデミックだから仕方ないと放置し積み増そうとしているのは、今やまさに国民の怠慢、政治を放棄しつつある自公政権の怠慢であることは明白である。
 新たにパンデミック対策として支出された400兆円がゆえに、国民の生活が平穏無事に過ごせているかというと、まったくその感はなく、むしろ、円安物価高によって日々、質の低下が強く感じられる。
 いまや国の借金で生まれた政府予算が湯水のように、砂漠に水をまいたかのように、いらない公共事業で消えている、いらない事業体の維持につぎ込まれている。国民には一切の「おかげ」なしに。
 いや一度だけ一人10万円のおこぼれがあって、それでうちのストーブが新しくなったが。

 この構造は原発と全く同じである。
 原発も、未来につけを押し付けるだけの構造であり、理屈であるが、政府の借金も、我々の孫子の世代にその負担を先延ばしするだけのことである。「我慢しよう」などとだれもいわない。
 ちゃんちゃらおかしいのは、マイナンバーカードが4割にか発行できていないからその促進のために二万円だかもらえる制度を進めている。新庄や松坂が出ているCMがあるだろう。
 その2万円はだれの財布から出るんだい。だれも考えていない。
 観光業が苦しいから従業員の生活保障ではなくて会社が儲かるように割引制度を作る。従業員はとっくに解雇されているから人手不足がひどい状態だとか。
 
 すでにあきれた国民の多くは政治に何も希望を見出せなくて、投票に行かなかった。
 俺は行ったよ。むなしい気持ちを抱きながらも。
 じゃんじゃん。