さらに驚いた!年寄りのパワー2013年01月08日 10:05

 昨日、連合北海道の新年交礼会があり、多くの方と新年のあいさつを交わすことができました。ただし、現職を降りて丸4年経つと、6割は知らない顔でしたが、まあそれは仕方のないことでしょう。昨年の年次大会で、副会長に安田(国公連合)さんと、畑山(自動車総連)さん、紺野(運輸労連)さんが副会長になっていたのにも驚いた。これで、S20年代は三役に一人しかいなくなっている。
 参加者も昨年に比べるとずいぶん減っていたようだ。昨年の2/3くらいだろうか。これも衆議院選挙の結果が影響しているのだろうけど、工藤会長のあいさつは賛否両論。お通夜みたいだというのから、結構いい挨拶だったというのまで、いろいろな声が聴かれた。
 それにしても、荒井(民主党北海道代表)の挨拶は、長いし、つまらん!
 上田市長は「とにかく労働組合が元気出せ。原発反対、断固反対!」という、「もう僕やめるから言いたいこと言うモンね」という挨拶は、確かに元気だけはあったけど・・・・

 6時過ぎにその会がお開きになってから、OBを含めた事務局の懇親会があって、それにも参加したけど、これが結構おもしろかった。OBはみんな棺桶の蓋を力一杯閉めても押し上げてくるようなのばかりだけれど、言いたいことを腹一杯言うことができるから、参加しているのだろう。
 主な話題は、衆議院選挙の総括と今年の参議院選挙になった。どうして労働組合のOBが選挙ばかり話題にしたがるのか、これもよくわからんが、まあ、それしか現職時代にしてこなかったのだろうと思う。

 まず、衆議院選挙の総括では、「民主党は労働者が主人公であることを明記した綱領を創って出直すべきだ。今回は言い訳ばかりでもういやになった。」おおむねこんな調子の意見であった。「敗因の第一は内部分裂だ。」というのもあった。イヤイヤ実にかまびすしいとはこのことだろうか。しかし2003年の民主・自由合併劇は、「政権を目指す」と言うことだけが「テーゼ」の、いまで言う野合ではなかったのか。その小沢がまた妙な癖で割っていっただけだろうと思うが。まあ自民党も政権だけが目標の、もともとの野合だけど、いざというときには「外部の敵」をあおって結束するから、その辺が、ちと、違うところだろうけどね。
 この流れの最中に小川参議院議員がきて、「参議院選挙は絶対勝利しなければならん」とやったモンだから、OBからは「ちょっと待て!」と言うことになって、先ほどの民主党批判が繰り返されたと言うことになった。
 小川がほうほうの体で退席後、OBからは「国防軍などもってのほか。上田市長が言うように憲法9条を守る世論を盛り上げなきゃならない」という55年体制の結論で最終的に締めくくられたと言うことだろう。旧総評はこれでいいとしても、旧同盟は「何を言ってるんだか」という顔をしていた。
 しかしこれは、思考停止と同じ意味だと思う。それならもともと連合や民主党などに寄りかからず、総評と社民党(社会党)を貫くべきところだろうに、横路も同じ論理だけれど、安倍の右旋回に「反対」だけの世論結集で、参議院選挙に勝利の文字は見えてこないだろう。
 もし再び国民の支持を得たいと考えるなら、民主党政権の3年半をきちんと総括することから始めるべきだろうけど、それが離合集散の政治テクニックだけで議論されるべきではない。ましてや、冷戦構造そのままの思想オンリー・旧態依然の価値観でものを言っても、誰も聞きやしないだろう。本当に国民が命をかけて中国や韓国と事を構えることを決意したら、あくまでも「もし」でしかないが、そのときにこちらも命をかけて阻止するだけの話であり、そうならないためにすべきこと「労働者の連帯と友好」、「文化の交流」、「資源の共同管理」の方策を地道にもう一度始めることだろう。
 一方、国内でいますべきことは、労働の商品化に対して、労働組合やそれを基盤とする政党が「労働者の生命」を守るために、「労働を中心とする福祉社会」の価値観(社民主義)を確立して、賃金・労働時間・安全衛生などの労働の見直しと、将来の安心を担保する社会保障のありかたをもう一度描き直すことにあるのじゃあないかと思う。このときに、東アジアというエリアで、共通認識を持たなければ、今回のように行き詰まることになる。
 とにかく民主党政権3年半の教訓としては、官僚と経済団体とマスコミの連合軍との闘い方を身につけなければ、せっかく政権を握ってもすぐ取り戻されると言うことを肝に銘じるべきだろう。この鍵を握るのは、やっぱり労働組合なんだね。じゃんじゃん。