連合北海道は旧同盟に乗っ取られたか?2012年06月12日 12:01

 なんと強烈な題だろう!実は、驚くなかれだが、北海道の労働運動全体が、覇気をなくし、工夫もなく、外部との接触を嫌い、ひたすら内にこもり、弱い立場のものには強くあたって、おのれの利益のみに価値観をおき、体制に阿り、あるものはあたかも亀のように手足を縮めて嵐が過ぎるのを待ち、あるものは世界で闘うといいながら戦士を削ることだけに奔走し、あるものは時代に合わない売り物を社員に押しつけることが「管理」だとほざき、その結果、働くものを仲間から個人に分解して(これを細胞分裂というらしい)、武器も持たせずに競争の渦のなかに放り込む。
 これが私たちがつくってきた連合運動では断じてないはずだが、実際はこんなものらしい。
 私たち(連合運動を創造してきた面々)は、嵐に遭うものがあれば、飛ばされないように共に歩くことを呼びかけ、その嵐を弱める方法はないものかと相談してきたし、世界で闘うためには、国と国の信頼がなければならないと説いてもきた。売れないもの(失敗)を無理に押しつけるものがいれば、少しは協力しつつ「お門違い」と教えてきたつもりである。
 そして、常に570万道民の先頭に立つ気概と価値観を、見栄を張っていると気付きつつ、から元気であることを自嘲し、それでも道民の目に付くようにと頑張ってきた。
 それがいまや全く正反対の連合になってしまったようだ。

 退職者連合が、渡辺健一さんの会長の時、被爆地長崎の高校生が全国に呼びかけて、ニューヨークやジュネーブに代表を送る運動に取り組んでいることを知り、自ら長崎に赴いて参加し、そのしっかりとした活動に感激して、核兵器廃絶の新しい運動であると、退職者としての協力はもちろん、連合北海道の運動として取り組むように働きかけたことは、前に述べたかもしれないが、この2年ほど、カンパ活動に取り組み、いよいよ北海道からも新たに高校生という若い感性を「核兵器廃絶」の運動に呼び込むために、派遣に取り組むことを相談したところ、けんもほろろ、「少しだけ退職者に協力するのならできる」という返事だという。
 私は、この話を聞いたとき、日本が唯一の被爆国として、2015年には70年のひとつの節目を迎えるため時期にあって、後世に平和と軍縮、核兵器廃絶を伝える絶好の運動を考えて、全面的に賛成して協力を惜しまないと考えました。
 しかし、今年から街頭でカンパ活動を取り組みたいと連合北海道に提起したところ、「主体は退職者連合でやりなさい。マスコミには知らせるな」とのご裁択が下されたそうです。
 もともと、核兵器廃絶運動は、総評や同盟や連合本部でも一致して取り組むもので、北海道では1999年から北海道の3団体が統一代表団を「ヒロシマ・ナガサキ」に送ってきました。しかしその運動もマンネリ化してきていて、参加者もいまや連合北海道からは一桁だそうです。私がやっていた頃は、代表団は100名を超えていました。ほとんどが広島だけで済ましてしまいますが、連合北海道の参加者はヒロシマ・ナガサキをセットで参加してもらいました。
 情けない、ほんとに情けない。
 もちろん派手なことをやればそれが運動の全てではない。しかし、労働運動の、平和運動の感性として、この運動はすばらしいものであり、この北海道でも十分理解と協力が得られるものと確信します。
 その理解と協力を求めるための情報すら組織に提供しようとしないことは、明らかに「引き回し」と呼ばれる卑怯な手段であり、その価値観は企業価値観最優先(労使協調という)の同盟運動以外の何者でもない。
 それでいいのか!
 相当怒って、じゃんじゃん。

コメント

_ やまし ― 2012年06月13日 10:38

zoumatsuさん、外からみていてうすうす感じていたことが
クリアになった気がします。それにしても、組織は、そこに
原点があって、がんばろうという意識のあるひとが、ちゃん
とがんばれば、原点回帰はできるものだと、素朴に思うの
だけれど、がんばってる人はいないのだろうか。

_ zoumatsu ― 2012年06月14日 14:29

やまし さん。
 いるのですが、頑張っているうちに,ふと、「こんな古いこと言ってて、いいんだろうか」とも思っちゃうんですよ。つまり、新しい時代の労働運動ってどんなんだろう?と、自信が無くなっちゃうんです。気力の問題だろうかとも思いますが。
 それを「職場の人権」代表のする熊澤誠先生は「労働組合の復権」と言っています。「職場の人権75号」をお読みいただければ、全く同感となるでしょう。

_ やまし ― 2012年06月15日 09:55

zoumatsuさん。コメント返しありがとうございます。
「職場の人権」なるもの、近くにはないので、こんど見せて下さい。夜、お誘いしますので。

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