他人を攻撃せずにはいられない人(2)2014年09月01日 11:25

 これをまとめるのは、ひどく疲れる仕事だと、いま気付きました。なぜなら、内容が心にぐさぐさと来るからです。
 つまり、私も攻撃されたことがあると言うことです。

 誰ですか?「おまえを攻撃できるやつなんているもんか!」などと心の中でつぶやいた人。出てきなさい。

 とはいえ、始めたことですから、なんとか続けてみましょう。

 第2話は、第2章「どんなふうに壊していくのか」です。

 あ~、だんだんやめたくなってきた。ちょっとおしっこ行ってきます。

 ちょっとすっきりしたところで、始めてみたいと思います。

 第1章で気付いたことは、「攻撃の欲望だけでなく、それを隠すためのすべも持っている・・・らしい」と言うことです。攻撃者は「善良な顔」を常に持って近づいてくるため、ほとんど警戒もなくつけ込まれ、破壊を受けると言うことです。

 では、ということでケースが3つ上げられています。
 一つ目は、息子がいくら努力しても認めようとしない父親の話で、これは、自分の会社を継がせたいという隠れた意図が明確なので、利害がはっきりしています。
 二つ目は、妻の自立を阻もうとする夫が、妻の就職先をけなすと言うことで、これも妻には家にいてもらいたいという夫の願望が明らかですから、わかりやすい。事の善し悪しは別にしても。
 三つ目、有能な部下をのけ者にする上司。羨望と不安の感情ゆえにでしょうが、一般的に話すと、自信のない人ほど能力のある部下に対して過小評価や無価値化して、なんとか自己愛の傷から自分を守ろうとするものであることは、よくある話として理解できます。

 以上のケースは、話としては目新しいものではないのですが、このような場面に遭遇すると、とにかく気力はなくなり、積極的に何かしようという気は起きないでしょう。
 しかし、そう感じたときはすでに遅いのかもしれません。相手は、気付かないうちにもうすっかりあなたの心を乱し、攻撃はクライマックスを迎える寸前なのかもしれないからです。

 自分がターゲットになったときに出現するであろう反応です。

① 急に気力が無くなることがある。
② 罪悪感や不安感が募ることがある。
③ もうだめだと自信を無くすことがある。
④ エネルギーが無くなったと感ずることがある。
⑤ 反論や反撃を無駄だと感ずる。
⑥ 落ち込む。
⑦ 相手の考えを変えさせることは無理だと思う。
⑧ 相手の行動と言うことは全く違うと感ずる。
⑨ 言うことがあいまいで、どう受け止めたらいいか困惑する。
⑩ 側にいると心身の不調を感ずる。

 これらはいわゆる「抑うつ反応」に近いものです。メンタル不全の入り口と考えて間違いないでしょう。

 次に、近くに攻撃的な人がいると、見える反応です。

① 重苦しい雰囲気→人間関係の緊張と「ターゲットにされる人にもつけ込まれるスキがある」という勘違いが雰囲気を停滞させる。
②もめ事や不和→自分が常に優位に立つために、仲違いさせるための高級テクニックを持っている。ただし、その原因者が誰なのかは巧妙に隠され、わかりにくい。
③ 病気の増加→メンタル不全で休む人や、事故が多発して定員割れを起こしやすくなっている。病気や事故はその場から逃れる、ある意味自己防衛かもしれない。
④ 沈滞ムード→嫌気がさして辞めたり移る人が多いため、周りには無能な人が残る。本人は優越感に浸り続ける。
⑤ 疲弊→明確な理由がないのに何となく疲れ果てたと感じたら、周りを見回してみること。優しそうな顔をしている意外な人物かもしれない。

 その様な人たちが使う武器が7つあります。

① 分からないふり→理由を説明してという逆襲もあります。
② 他人のせいにする→弱い人を見分ける能力がある
③ 非難に動じない→相手があきらめるまで決して反撃をやめない
④ 疲弊させる→自己愛が強く、自分より価値のある人間はいないと思っている。
⑤ 他人の価値を無視→相手に思い知らせるためには何でもする。変えさせようとする努力は無駄。
⑥ ズレ→行為と言葉のズレで相手を混乱させる。「あなたのために・・・」が口癖。
⑦ 罪悪感をかき立てる→ターゲットは自己開示できないで自分を責める傾向が多くあり、常に自分に原因を探そうとする。攻撃者の隠蔽と責任転嫁の一石二鳥。

 攻撃者はこのような武器を巧妙に使ってきます。それ故、ターゲットは疑いを持ちづらくなります。「あなたのため・・は確かにそのうち私のためになるかも」「しつけのため」・・・・・
 もっとも、これらの感情は、攻撃者が意図的にかき立てた結果でもあります。「ここをやめたら次の仕事を探すのは難しい・・・」「どれだけいままで世話になっているのか・・・」。案外「「世話」とか「友達」などという言葉は、恩に着せられる際の隠蔽工作かもしれません。

 その他、次のことも、攻撃の呼び水であったり、追い込まれる材料であったりします。

① 贈り物→例えば試食でも心にいくらかの負担を生じます。
② 相手が従わないと脅しをかける→「あなたのためを思っていっておくけど、それではすまないよ」「すごく高くつくことになるよ」など。ほとんど脅迫。
③ 都合がいいようにねじ曲げる→「正直」「寛大」「善」などは相手を封じるための言葉。「友達だから何でも言い合うことが大事」といって、相手が傷つこうがお構いなしに何でも言ってくる。
④ 自分では手を下さない→「無視する」と同じくらいの効果があり、簡単なのが「忘れる」「なにもしない」「遅らせる」こと。偶然なのかわざとなのかあいまいだから陰湿であるが、確実にターゲットを弱らせる。

他人を攻撃せずにはいられない人 (3) なぜ抵抗できなくなるのか2014年09月02日 09:44

 さて、第3章は、「なぜ抵抗できなくなるのか」です。ここは20ページほどですが、内容は非常に濃いのです。
 第2章で、攻撃者は、独特の嗅覚で、タ-ゲットを嗅ぎ分けることが分かりました。それは、自己主張できない、自分をうまく守れない、様な人の罪悪感や恐怖感をあおり立ててコントロールしようとすることでした。

 この章のなかみは、そのようなターゲットをどのように追い込んで行くかの検証です。

 まず、「罪悪感をかき立て、押し付ける」

 罪悪感をかき立てるのは、いわゆる逆ギレが一番わかりやすいでしょう。「私がこうなったのはあなたのせいだ」というわけ。案外自分の要求を通すために「私はがまんするから・・・」という「・・・」が意味を持つ場合もあります。
 そしてそれを押し付ける方法としては、「善」を持ち出します。
 「あなたの方が詳しいはずだから・・・」、「(祖母のお見舞いに)私は行けないけど、あなたの祖母だから行くのは当然」などと、相手に責任転嫁します。これは「投影」ということだそうです。つまり攻撃者は自分が嫌なことは相手に投影して、責任転嫁をはかるとともに、自分の責任が軽くなる(無くなる)という一石二鳥をめざしているわけです。

 ちょっと本からは離れますが、この「投影」は本来自分の心の分析に使うものです。例えば、空を見て「寂しい空だ」と感じるか、「明るいいい空だ」と思うかは、いまの自分の感情を「投影」しているのです。

 次に「弱くておとなしい人」
 ただし、「弱い」と言うことにはいろいろあります。上には弱くて下に強い場合もありますし、一時的に体調不良で弱気になっている場合もあります。しかし攻撃者はこれらを実にたくみに見分けて、いわば「弱みにつけ込む」ことにたけています。
 特におとなしい人はターゲットになりやすいものです。自己主張が苦手で、自己防衛も出来ない人です。こういう人は、「他人からどう見られるかを気にしすぎる」、「出来るだけ波風を立てたくない」という理由で、攻撃者の僕となっていきます。
 私は、「出来るだけ波風を立てたくない」とは思います。面倒くさいから。だけど、他人の目を気にすることはあまりありません。だから攻撃は受けたけど屈服はしなかった?へへ。

 抵抗できない側にも問題が実はあります。
 それは、結論から先に言うと、愛着障害の「不安型」の傾向が強いと言うことになります。自信を持ちにくいので断ったら嫌われるという不安が常にあり、つけ込まれやすくなります。
 例えば、はっきりとした違法行為は断れるにしても、「人事権のある上司からサービス残業を求められた」、「学校の同期から仕事の失敗の尻ぬぐいを頼まれた」、「自宅の購入資金を援助してくれた舅から同居を求められた」など、いわゆるグレーゾーンでなかなか決められないうちにつけ込まれることになります。
 「不安型」の人は、子どもの頃からほとんど褒められた経験がありませんので、自信を持ちにくくなっています。極端になると、他人の言葉が唯一の判断材料になります。そこに攻撃者は「恩知らず」や「わがまま」、「意地悪だ」などの罪悪感を駆り立てる言葉を使って自分の要求を通そうとしてきます。

 こういう時は、一度立ち止まって自分の気持ちを考えてみることで、方向性を出せるときがあります。なぜなら、自分を一番知っているのは自分しかいないからです。自分が感じている罪悪感や恐怖感がなにに基づいているのか。理不尽な攻撃者の要求が原因ではないのか。
 この場合、他人の意見も聞いてみることが出来れば、よりはっきりと攻撃者の理不尽が分かる場合もあります。

 ひえ~!くわばらくわばら。
 じゃんじゃん。

他人を攻撃せずにはいられない人(4) なぜこんなことをするのか2014年09月03日 10:06

 この表題を見て、「そんなこと言ったって、性格悪いからだよ・・」と片付けることも出来ますよね。そんなやつぁ相手にしないということも、それで良ければ、それはそれでいいわけです。
 でもまぁ、世の中そんなに簡単にはいかないのも現実です。特に職場に属しているうちは。

 それで、第4章は、「なぜなのよ?」と言うことの解説です。

 第1に「他人を無価値化して自分の価値を保つ」という比較の問題。
 この無価値化というのは一番見破りやすいと言っています。「冷たい態度を取る」、「答えない」、「一般化して悪口を言う(スポーツをしない人は・・・など)」。
 攻撃者はこれらの手法で、善=価値がある存在、悪=価値がない存在の二つに分けようとします。もちろん自分は善であることを強調して。そして他人の意見や批判を一切認めなければその影響を受けないですむわけです。これは自分の能力や価値に不安が大きいという裏返しです。

 次にさらにやっかいなのは、「自分と異なる価値観は一切受け入れない」という手法。
 自分の持っている価値観は普遍的であり誰でもそれに従うべきだという確信に満ちており、もしそれを批判すれば、そのせいで傷ついたとか不幸になったとか被害者になったようなことを言って(相手の罪悪感をかき立てる)でも押し付けようとします。特に子どものしつけや教育、自分の生き方や趣味、はては社会規範や正義まで押し付けようとします。
 これは、異論があることなどが想像も出来ない、異なる意見で自分が混乱することを避けようとしています。
 こういう人と接すると、周囲は波風を立てないためになにも言えなくなってしまいます。「精神の狭量が頑固を生む」と言うことです。

 これらの人をひと言で表すと「自己愛のかたまり」と言うことになります。「自己愛」とは、ちょうど自分の目と同じで、何でもよく見えるのに自分だけは見えないのですが、一方で、自分の領域に人が踏み込むと、猛烈に反抗します。「自分の言うことに従わないのは、自分を嫌いだから」と単純に直結してしまいます。

 なぜかと言うことの答えは、意外に単純で、自らのストレス耐性が低いため、混乱や不安・葛藤を避けようとして、自分の価値観に固執せざるを得ないのです。

 三つ目の方法として、「孤立させる」がありますが、これはいままでの理由と異なって、羨望(ねたみ)がその原動力です。
 自分がその場を支配出来なかったり、軽く見られていると感じることは攻撃者の不安を極度に高めます。そこで使うのが「孤立させるための分裂工作」です。いさかいの種をまき、その結果分裂するのを遠巻きに眺めます。
 しかしこの孤立は最近企業の意志、あるいは上司の意志として排除のためにも使われるようになりました。大企業にも「追い出し部屋」が設置されています。

 さてさて、ここまでで、なぜこんなことをするかというイメージはつかめたでしょうか。

 これもひと言で言うと、「自分が気持ちいいから」であり、これに「固執することによって心の平安を保つ」ためであり、「他人がどう見ているかの想像が出来ない」ためです。
 これらの傾向は、発達障害のAD/HD(注意欠陥・多動性障害)を持つ人の傾向とほぼ一致します。
 従って、子どものうちや学生、若手の社会人の時代には「ユニーク・パーソン」で通るのですが、そのままある程度の経験を積むと攻撃者となってきます。

 それは、「支配することが究極の目的」であったり、「スッとするために正義を振りかざす」ことや、「他人のせいにして万能感を維持する親(モンスター・ペアレント)」であったり、「やり放題の患者(モンスター・ペイシェント)」になったりするのです。
 そして多くの職場で見られるのは、ハラスメントの行為者である「攻撃者」の姿です。やっと今回のテーマとハラスメントが結びつきました。

 それで、もしあなたの職場に攻撃者がいたら、こんな本をぜひ読んでみてください。

 「涙のキキメ」 寺井広樹(マガジンハウス) 
 「人間関係でストレスをためない技術」 ほんだきみ子(クロスメディア・パブリッシング)
 「自分のこころのトリセツ」 下園壮太(日経BP)

 きっと役に立ちますよ。
 次は最終回。どんなひとが影響を受けて、じゃぁどうすればいい(処方箋)のかです。
 じゃんじゃん。

他人を攻撃せずにはいられない人(5) 影響を受けやすい人と対処の処方箋2014年09月04日 09:45

 さて、今日は雨が降っています。久しぶりの雨ですが、雨ですから気分が少し低空飛行です。つまりあまりやる気がないというか、出ないというか。
 こういう日はたばこの量も増えます。
 いよいよ秋に突入で、そのうち雪虫が飛び交うようになるんですね。
 あ~、やっぱり、今日はブルーです。
 でも、ブルーは好きな色です。東山魁夷は好きな画家の1人です。

 と思っていると、大分から電話が来ました。例の改訂版は誰が書いたのかと言うことでしたが、私は編集者で専門家ではありませんから、その辺をうまく誤魔化しました。Kさんという知り合いでしたが、鳥取の全国安全衛生センター総会でお会いできるようです。
 少しずつですが、各地に知り合いが出来ています。楽しいことですね。

 はてさて、いよいよ最終章です。
 いろいろ分かってきたことと、全てに賛同できるものでは無いとも思ってきましたが、とにかく最後まで読んでみましょう。

 前章までに分かってきたことは、「攻撃者の意図は見えにくくなっており、それに合わせて対処することはひどくエネルギーを消耗するだけに終わる」と言うことだと思います。
 実際、「あの人といるだけでひどく疲れる」、「いなくなってもくよくよ考えて、なにもする気が起きない」と言うことがあると思います。
 これは、攻撃者という「無意識の偽善者」と「承認欲求」の組み合わせの場合に強く起きます。「共依存(きょういぞん)」の状態です。
 「共依存」は、例えばアルコール依存の夫は妻に多くの迷惑をかけるが、同時に妻は夫の介護などに自分の価値を見出しているような状態を言い、これはアルコール依存だけでなく、DVや児童虐待にも言えることです。
 この共依存の片方であるターゲットは、面倒くさかったり、仕返しの恐怖が強かったり、いいところを見せたいというカッコマンであったりして、「寛大」という言葉が大好きです。
 あ!私がそうです。私は誰と共依存しているのでしょうか?教えません。

 そうすると、このターゲットである共依存Bは、自分のこころを整理するためになにをするかというと、一つは自分より弱いものをいじめる「置き換え」をします。いじめられっ子がいじめっ子になるのです。
 もう一つは、そのイライラを自分に向けることになって、結果的にメンタル不全につながっていきますが、これは心理学者に言わせると、「自己処罰」を通じての復讐だそうです。
 ターゲットになりやすい人の特徴は、以下の通りです。
① 愛情欲求が強く、相手に気に入られたいと願望する。
② 承認欲求が強く、常に周囲に認められたい。
③ 依存欲求が強く、自立への不安がある。
④ 不和や葛藤への恐怖が強く、避けようとする。(意気地なし)
⑤ 自分に自信が無く、断ることが出来ない。
⑥ 自分の意見を言うのが苦手。
⑦ 自分が決めるより他人に決めてもらいたい
 まあ、これらのことは多少はあるモンで、全くなければ他者との関わりが持てない「引きこもり」になってしまいます。自分の「存在価値」を証明する手段でもありますけど。
 ターゲットになりやすい人にも一抹の責任があります。
 それは、結果的に攻撃者の「イネイブラー(支え手)」であり、自己暗示にかかっていることです。案外現実を直視できない「夢見る夢子ちゃん」の人と言うことです。一刀両断!へへ。

 ところで、「じゃぁ、どうしたらいいのよ」と言うことは、簡単に書きます。

1. 攻撃者も「恐怖」を感じていることを知るべし。

 実は攻撃者も「反撃」を心底恐れています。だから、なんとか自分だと分からないように姑息で背後から攻めてくるのです。
 そこで、「観察」することが重要です。①なぜこんなことをするのか。②一体なにを恐れているのか。③劣等感の原因は何かの三つです。たとえ答えが見つからなくても、その実態のスケール(張り子の虎)に近づければ、こちらの恐怖や不安が和らぎます。

2.根性曲がりにつける薬はない

 攻撃者が改心したり自ら謝罪することを夢見てはいけない。「そのうち理解してくれるかもしれない」などは明らかな幻想です。
 残された方法はただ一つ「こちらが変わるしかない」ということですが、これは全く消極的であるかというと、案外、とにかく「攻撃者の気に入るように心がける」だけをしないということですから、自分を解き放つことに繋がり、心の平和を取り戻すことにつながります。

3.とにかく、避ける・話さない

 会うことが少なければ、攻撃を受けることも少なくなります。話さなければ、嫌みを聞くことも少なくなります。陰口は続くかもしれませんが。
 そうして、自分のこころの平安を取り戻し、落ち着いてきたら、「自分はどうする方が“気持ちいいか”」を考えます。反撃体制を整備すると言うことです。

4.あやふやにしない・やり返す

 根性曲がりにつける薬はないと言っても、そのままではこちらがまいるわけですから、いよいよ反撃に出ます。
 暴力団がお金を直接要求することはありません。それは刑法249条(恐喝)違反になることを知っているからです。「誠意を見せろ」と言ってくるはずです。
 これは「無視する」のが一番です。
 そして攻撃者が無視にイライラして直接要求を言ってきたときに、「なぜ私がそうしなければならないのか」と、事柄を明確にしましょう。
 攻撃者は「助け合うべき」とか、「協調性がない」と「善」にすがってくるかもしれませんが、そのような手口に乗ってはいけません。なぜなら、もう波風は立っているのですから、それに乗るか乗らないか自分で決めるのです。一度乗ると、それは攻撃者の僕になることを意味します。

 さらに「相手の理不尽を指摘する」という反撃もあります。まあ仕返しがあるかもしれませんが。ただ、仕返しがあることを覚悟した上でなら、案外平気で過ごせるものです。同時に、攻撃者はとにかく人の嘲笑を喰らうことを恐れますから、ユーモアを交えながら痛烈に批判することが有効です。

5.罪悪感から解き放たれる

 最後に、攻撃者の武器「罪悪感」から自分を解き放つ方法。
 「罪悪感」は社会でまっとうに生きる上で欠かせない感情ですが、攻撃者はそれをうまくかき立てる達人です。
 例えば、子どもの非行の原因を妻になすりつける夫、契約が取れなかったせいを部下の資料の不出来のせいにする上司など。
 そのときに「自分の責任」と罪悪感を抱くのは、実はターゲットになる人の「幻想的な万能感」にあると言います。プライドの高さと言ってもいいかもしれません。
 そこんところの勘違いが、案外、平和に生きる障害となっていないだろうか?

 私は、全面的に賛同します。
 その通り!じゃんじゃん。