復帰宣言! なぜ今頃戻ってくるのか・・・不思議 ― 2020年01月23日 11:18
ご無沙汰していました。2018年2月からちょうど2年のご無沙汰でした。
もう誰も読んでいないと思います。100%の確信がありますが、なぜか気が向いたので、いろいろこれから、読んだ本などの印象など、つれづれに書いてみようかと思います。
というのも、あるところの年史編纂が終わって、全くの年金のみ生活になりましたが、93のおやじ(いまだ一人暮らし)の面倒を見つつながら、何もすることがないので、午前中はとにかく2階のPCに向かって何かやらないと時間が持たないということです。
最近の出来事としては、20日にR北海道のS会長とF事務局長に呼ばれて会食しました。年史作業の労いらしかったのですが、とにかく人の話を聞かない二人で、まったく面白くありませんでした。疲れただけでした。
さて、この2年間のブログを読み返してみると、滝口さんの娘さんからコメントをいただきながら、何の反応もしないで過ごしていましたね。
滝口さんは旧社会党のプロパーで、「選挙」というものを教えていただいたおひとりです。
なくなったときにお葬式にもいかず、失礼しておりましたが、何かの資料から当ブログのことを知られて、コメントいただいたようです。
死んだといえば、16日に高校の同級生が心筋梗塞で亡くなりました。同年ですから68歳、かぞえでは70歳ですね。
最後に会ったのは昨年の7月でした。高校時代にクラスが同じで札幌に住む者が10名くらいいますが、奈良在住の女性が里帰りするのに合わせて、もう20年も、年1回に薄野のグランド富士で開催してきました。
なくなったTは苫小牧在住で、職場は千歳でしたが、よく顔を出していました。酒も飲まず帰りは千歳からまた自家用で帰るらしかったのですが、「非破壊検査」の専門家で、このお葬式も非破壊検査協会が仕切るらしいです。
一昨年は親友のAが、昨年はMがそれぞれ旅立ちましたが、「次はだれよ」という気持ちです。俺かも知らんですね。
いまは、浜 矩子の「ユニクロ型デフレと国家破綻」というのを読んでいます。2007年ころからのリーマン不況などを読み解くものです。相当前に買って安全センターに置いておいたのですが、今回ほくろうビルを卒業するにあたって書棚から失敬してきた(もともと自分のものですけど)何冊かの中から、睡眠のためによさそうなものとして読み始めました。が、結構面白いです。
というのも、それからの10年がたって、この間に何が起きたかを考えると、民主党政権の3年半はあったにせよ、いまやまさに安倍晋三ポピュリズム独裁がまかり通っているわけですし、この就職氷河期という言葉に代表される人余りのツケが、いまは人手不足として経済の足を引っ張り、1,200兆円の借金で国家破綻を前に、またもや間抜けな長州がこの国を破壊しかけているわけですね。
この「間抜け」を抜け出ることができるのは食料に不安のない北海道だけですけど、北海道の民主勢力にその力はありませんね。
なぜなら、労働運動が「右寄り再編の連合」で一切の力を失ったからですね。
自分でも連合結成に参画しておいていまさらなんですけど、これは体制側にとっては20世紀最大の成功であり、反体制の我々にとっては最大の失敗です。
いやいや、どうしたもんだか。
じゃんじゃん。
もう誰も読んでいないと思います。100%の確信がありますが、なぜか気が向いたので、いろいろこれから、読んだ本などの印象など、つれづれに書いてみようかと思います。
というのも、あるところの年史編纂が終わって、全くの年金のみ生活になりましたが、93のおやじ(いまだ一人暮らし)の面倒を見つつながら、何もすることがないので、午前中はとにかく2階のPCに向かって何かやらないと時間が持たないということです。
最近の出来事としては、20日にR北海道のS会長とF事務局長に呼ばれて会食しました。年史作業の労いらしかったのですが、とにかく人の話を聞かない二人で、まったく面白くありませんでした。疲れただけでした。
さて、この2年間のブログを読み返してみると、滝口さんの娘さんからコメントをいただきながら、何の反応もしないで過ごしていましたね。
滝口さんは旧社会党のプロパーで、「選挙」というものを教えていただいたおひとりです。
なくなったときにお葬式にもいかず、失礼しておりましたが、何かの資料から当ブログのことを知られて、コメントいただいたようです。
死んだといえば、16日に高校の同級生が心筋梗塞で亡くなりました。同年ですから68歳、かぞえでは70歳ですね。
最後に会ったのは昨年の7月でした。高校時代にクラスが同じで札幌に住む者が10名くらいいますが、奈良在住の女性が里帰りするのに合わせて、もう20年も、年1回に薄野のグランド富士で開催してきました。
なくなったTは苫小牧在住で、職場は千歳でしたが、よく顔を出していました。酒も飲まず帰りは千歳からまた自家用で帰るらしかったのですが、「非破壊検査」の専門家で、このお葬式も非破壊検査協会が仕切るらしいです。
一昨年は親友のAが、昨年はMがそれぞれ旅立ちましたが、「次はだれよ」という気持ちです。俺かも知らんですね。
いまは、浜 矩子の「ユニクロ型デフレと国家破綻」というのを読んでいます。2007年ころからのリーマン不況などを読み解くものです。相当前に買って安全センターに置いておいたのですが、今回ほくろうビルを卒業するにあたって書棚から失敬してきた(もともと自分のものですけど)何冊かの中から、睡眠のためによさそうなものとして読み始めました。が、結構面白いです。
というのも、それからの10年がたって、この間に何が起きたかを考えると、民主党政権の3年半はあったにせよ、いまやまさに安倍晋三ポピュリズム独裁がまかり通っているわけですし、この就職氷河期という言葉に代表される人余りのツケが、いまは人手不足として経済の足を引っ張り、1,200兆円の借金で国家破綻を前に、またもや間抜けな長州がこの国を破壊しかけているわけですね。
この「間抜け」を抜け出ることができるのは食料に不安のない北海道だけですけど、北海道の民主勢力にその力はありませんね。
なぜなら、労働運動が「右寄り再編の連合」で一切の力を失ったからですね。
自分でも連合結成に参画しておいていまさらなんですけど、これは体制側にとっては20世紀最大の成功であり、反体制の我々にとっては最大の失敗です。
いやいや、どうしたもんだか。
じゃんじゃん。
30年史の編纂経過 2017~18 その1 ― 2020年01月24日 10:59
特に書くこともないから、この1年半程度かかわってきた「30年史」について、その編纂作業の経過を書き記すことにしよう。
それに特に意味はない。
一番最初にこの話が来たのは、2017年6月にD会長とS事務局長に呼ばれた時でした。すすきので。
それで、20年史の時の資料のPDF化と一緒にやりたいという希望を伝えました。担当者はY君でしたので、いろいろ準備をしてくれたのはいいのですが、業者の鵜呑みばかりで作業者の意見を聞かずに決めてしまい、いらぬ作業をすることにもなりましたが、まあ、そんな性格は以前から承知していましたから、一時はかなり湯気が出ましたが、今はいいことにしておきます。
具体的な作業は2018年9月から始めました。これは3月に母が入院のため釧路に行ったことで、親の世話に手を割くことが少なくなったことも大きな要因です。
最初は80箱あった20年史の資料をPDFにする作業でしたが、これは結構大変で、2019年5月ころまでかかりました。
週3回ペースでの作業でしたが、火・木は仕分け作業で、土のコピーが空いているときにスキャンするのですが、Yの仕掛けにはまって、大型機のほうが使いやすいのに中型機を使い続けたため、余計な時間をかけてしまいました。このやろうです。
しかし、ほくろうビルの6階奥にあった資料のほとんどをPDFにしつくして、2019年6月くらいから年史作業の編纂に着手しました。
特にこの作業で困難というか、自分のミスを含めて大いに反省しなければならないのは、大会等の大事な機関会議資料がいつの間にか散逸してしまうことが、以前からv注意されていたことですが、やはり明確となっていました。
もちろん組織としての記録(正本)はあるのですが、PDFにするためには裁断してしまうため、別セットが必要になりますけど、それが見つからないということです。
やむなく正本を裁断した年もありましたが、「サーバーにあるからいいだろう」との考えは、組織運営として非常に危険であることを肝に銘ずべきです。
今日はここまで。
じゃんじゃん。
それに特に意味はない。
一番最初にこの話が来たのは、2017年6月にD会長とS事務局長に呼ばれた時でした。すすきので。
それで、20年史の時の資料のPDF化と一緒にやりたいという希望を伝えました。担当者はY君でしたので、いろいろ準備をしてくれたのはいいのですが、業者の鵜呑みばかりで作業者の意見を聞かずに決めてしまい、いらぬ作業をすることにもなりましたが、まあ、そんな性格は以前から承知していましたから、一時はかなり湯気が出ましたが、今はいいことにしておきます。
具体的な作業は2018年9月から始めました。これは3月に母が入院のため釧路に行ったことで、親の世話に手を割くことが少なくなったことも大きな要因です。
最初は80箱あった20年史の資料をPDFにする作業でしたが、これは結構大変で、2019年5月ころまでかかりました。
週3回ペースでの作業でしたが、火・木は仕分け作業で、土のコピーが空いているときにスキャンするのですが、Yの仕掛けにはまって、大型機のほうが使いやすいのに中型機を使い続けたため、余計な時間をかけてしまいました。このやろうです。
しかし、ほくろうビルの6階奥にあった資料のほとんどをPDFにしつくして、2019年6月くらいから年史作業の編纂に着手しました。
特にこの作業で困難というか、自分のミスを含めて大いに反省しなければならないのは、大会等の大事な機関会議資料がいつの間にか散逸してしまうことが、以前からv注意されていたことですが、やはり明確となっていました。
もちろん組織としての記録(正本)はあるのですが、PDFにするためには裁断してしまうため、別セットが必要になりますけど、それが見つからないということです。
やむなく正本を裁断した年もありましたが、「サーバーにあるからいいだろう」との考えは、組織運営として非常に危険であることを肝に銘ずべきです。
今日はここまで。
じゃんじゃん。
「痛み」の正体と治療 ― 2020年01月24日 13:46
腰痛や通風などの「痛み」は、今のところ血圧計のように計測する簡易な方法はない。したがって、「痛い」人の訴えや生活への支障で評価されることになるが、いずれも客観的な評価は難しいため、正確な治療ができにくい。
一般的には鎮痛作用のある薬剤が使用されるし、痛みを脳に伝える神経のブロックもある。しかし米国等では、鎮痛で使用されたモルヒネやオピオイドの常習化が問題になってきている。一説には米国で170万人が乱用者で毎日130人が乱用の結果として死亡しているという。
その現実に対応するため、鎮痛薬の開発とともに、「痛み」の解明についても医学的な解明が進んでいる。
「痛み」は、いままで何かの原因があってその症状の一つとされてきたかもしれないが、最近は、「痛み」それ自体が病気の一種と考えられるようになってきた。例えば熱いものに触ったら火傷するが、その結果痛みが脳に伝わり認識される。しかもこの経験は傷が治っても神経の過敏として無害な刺激に痛みとして感知されることがある(中枢感作)こともわかってきた。
また、痛みには「痛い」か「痛くない」かだけではなくて、環境により快感に代わる痛みや、不安な環境では増幅することもわかってきた。
まったく痛みを感じない「無痛症」というものもある。遺伝子の変異によって痛みを抑える神経伝達物質が分解されず、体内に充満することにより痛みが感じられない体が出来上がるわけだが、この症状の遺伝子的解明により新しいタイプの鎮痛剤が開発される可能性も出てきた。
一方で、こういう研究もある。
英国で50肩の300人を①骨棘(こつきょく、骨のとげ)の手術をする群、②手術をしたと思わせる群に分けてみたところ、①と②の患者は同程度の割合で肩の痛みが軽減されたと言い、いわゆる「プラセボ効果」が確認されたという。つまり痛みは相当に感覚の間違いであることが多いといえる。「期待」という良薬も痛みには有効らしい。
また、脳深部刺激療法(DBS)というものもある。これは感情の処理に係る脳の領域に電極を埋め込み、微弱な電流を流すことで、痛み自身は変わらなくても、脳の反応が「痛み」と「痛みでない」を判別することによりQOLが改善するという。
また、VR(バーチャルリアリティー)も痛みから注意をそらす効果があるという実験も報告されている。
痛みについて大事なことは、睡眠などQOLへの影響をどのように抑制するかということではないだろうか。
次回はその「睡眠」について。
じゃんじゃん。
一般的には鎮痛作用のある薬剤が使用されるし、痛みを脳に伝える神経のブロックもある。しかし米国等では、鎮痛で使用されたモルヒネやオピオイドの常習化が問題になってきている。一説には米国で170万人が乱用者で毎日130人が乱用の結果として死亡しているという。
その現実に対応するため、鎮痛薬の開発とともに、「痛み」の解明についても医学的な解明が進んでいる。
「痛み」は、いままで何かの原因があってその症状の一つとされてきたかもしれないが、最近は、「痛み」それ自体が病気の一種と考えられるようになってきた。例えば熱いものに触ったら火傷するが、その結果痛みが脳に伝わり認識される。しかもこの経験は傷が治っても神経の過敏として無害な刺激に痛みとして感知されることがある(中枢感作)こともわかってきた。
また、痛みには「痛い」か「痛くない」かだけではなくて、環境により快感に代わる痛みや、不安な環境では増幅することもわかってきた。
まったく痛みを感じない「無痛症」というものもある。遺伝子の変異によって痛みを抑える神経伝達物質が分解されず、体内に充満することにより痛みが感じられない体が出来上がるわけだが、この症状の遺伝子的解明により新しいタイプの鎮痛剤が開発される可能性も出てきた。
一方で、こういう研究もある。
英国で50肩の300人を①骨棘(こつきょく、骨のとげ)の手術をする群、②手術をしたと思わせる群に分けてみたところ、①と②の患者は同程度の割合で肩の痛みが軽減されたと言い、いわゆる「プラセボ効果」が確認されたという。つまり痛みは相当に感覚の間違いであることが多いといえる。「期待」という良薬も痛みには有効らしい。
また、脳深部刺激療法(DBS)というものもある。これは感情の処理に係る脳の領域に電極を埋め込み、微弱な電流を流すことで、痛み自身は変わらなくても、脳の反応が「痛み」と「痛みでない」を判別することによりQOLが改善するという。
また、VR(バーチャルリアリティー)も痛みから注意をそらす効果があるという実験も報告されている。
痛みについて大事なことは、睡眠などQOLへの影響をどのように抑制するかということではないだろうか。
次回はその「睡眠」について。
じゃんじゃん。
現代人の睡眠 1 ― 2020年01月27日 11:11
2017年のノーベル医学生理学賞を受賞した3人の科学者nの受賞は、「概日リズム」という約24時間に生物が行う活動と日照の関係が同期される仕組みの研究に対してであった。
「概日リズム」とは、地球上の生物は地球の自転によってもたらされる約24時間の明暗周期にその活動を同調させており、このような生物リズムは、概(おおむね)1日周期という意味で概日(がいじつ)リズムと呼ばれ、単細胞生物や培養細胞株あるいは各組織を構成する細胞の一つ一つが概日時計を有している。
肝臓と心臓においては、発現する全遺伝子の約10%が時計遺伝子で、これが安定的に発現振動することで、約24時間周期の睡眠/覚醒、血圧、体温、ホルモン分泌など多くの生命活動の調整が行われている。また、概日リズムの破綻や概日関連遺伝子の多型は高血圧や糖尿病、睡眠障害など多くの疾患との関連性が報告されている。
しかし現代はこの概日リズムと無関係なサイクルで生活されており、研究者は「全世界で睡眠リズムの悪影響について実験しているようなもの」という。
良い睡眠は複数の段階からなる睡眠サイクルを4~5回繰り返す。
第1・2段階は、眠りにおちながら、脳が活動をつづけ、新たに得た情報の取捨選択という編集作業を行う。
今まで睡眠時には脳が活動低下すると考えられてきたが、実際には覚醒時と違う動きをしている。
まず、概日リズムに合致する生活をしていれば、第1段階として、夜中の12時前後に「メラトニン」という睡眠ホルモンが分泌され、脳神経は睡眠に向けた統一された動きが始まり、 ある瞬間から第2段階が始まって、日常の情報集めから情報の整理に切り替わる。これは一晩の睡眠の半分程度になる。
ただし、常に賢い選択が行われるとは限らない。ゆえに、命にかかわるようなひどい経験をしたときは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に結び付けないためには、その経験後6~9時間程度起きたままにしていないと、ひどい経験が睡眠による記憶に強くとどまってしまうことになるようだ。
どんな動物、たとえ原始的な構造をもったものであっても、何らかの形で睡眠をとる。脳の半球が片方ずつ睡眠をとるとか、飛びながら眠る鳥は滑空しながら、単細胞生物にも一日にはっきりとした周期がみられる。睡眠は身体のサイズにかかわらず、どんな生物にも必要で、どんな生物でも24時間休みなしに活動することはできない。
人間はデルタ波という振幅の大きい脳波が出ているときに深い眠りをしていると考えられる。第3・4期の睡眠だが、この段階で成長ホルモンが最大に分泌される。免疫系を含め身体のすべてに生涯にわたって必要なホルモンだ。
飢餓状態の動物よりも睡眠できない動物のほうが早く死ぬとさえ言われている。
睡眠は認知症の予防にも関係している。睡眠中は脳の一部が覚醒時の60%にまで収縮し、そのできた隙間に脳の老廃物(アミロイドβなど)が排出され、体外に出るため、認知症の予防になる。睡眠によって脳が洗われると言えるだろう。
ところで、第4段階といわれるデルタ波が半分を超える深い眠りの状態は、昏睡や脳死と変わらない状態といえる。この状態は多くても30分程度らしいが、あまり長くとどまらないほうがよさそうな状態ともいえる。
人間やほかの動物は進化を通じて睡眠をいつでも中断できる能力を持った。子供の泣き声が聞こえた時や肉食動物の足音が聞こえるなど優先すべき事態があれば、睡眠のどの段階にあっても中断できる。
問題は24時間活動が続く現代では、この能力によって生命を脅かす事態でなくても睡眠が中断されやすい(目が覚めてしまう)ことだ。
「いつでも、どこでも、すぐに眠れる」と自慢する人がいるが、明らかにその人は睡眠不足である。
本日ここまで。次は「レム睡眠」について
じゃんじゃん。
「概日リズム」とは、地球上の生物は地球の自転によってもたらされる約24時間の明暗周期にその活動を同調させており、このような生物リズムは、概(おおむね)1日周期という意味で概日(がいじつ)リズムと呼ばれ、単細胞生物や培養細胞株あるいは各組織を構成する細胞の一つ一つが概日時計を有している。
肝臓と心臓においては、発現する全遺伝子の約10%が時計遺伝子で、これが安定的に発現振動することで、約24時間周期の睡眠/覚醒、血圧、体温、ホルモン分泌など多くの生命活動の調整が行われている。また、概日リズムの破綻や概日関連遺伝子の多型は高血圧や糖尿病、睡眠障害など多くの疾患との関連性が報告されている。
しかし現代はこの概日リズムと無関係なサイクルで生活されており、研究者は「全世界で睡眠リズムの悪影響について実験しているようなもの」という。
良い睡眠は複数の段階からなる睡眠サイクルを4~5回繰り返す。
第1・2段階は、眠りにおちながら、脳が活動をつづけ、新たに得た情報の取捨選択という編集作業を行う。
今まで睡眠時には脳が活動低下すると考えられてきたが、実際には覚醒時と違う動きをしている。
まず、概日リズムに合致する生活をしていれば、第1段階として、夜中の12時前後に「メラトニン」という睡眠ホルモンが分泌され、脳神経は睡眠に向けた統一された動きが始まり、 ある瞬間から第2段階が始まって、日常の情報集めから情報の整理に切り替わる。これは一晩の睡眠の半分程度になる。
ただし、常に賢い選択が行われるとは限らない。ゆえに、命にかかわるようなひどい経験をしたときは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に結び付けないためには、その経験後6~9時間程度起きたままにしていないと、ひどい経験が睡眠による記憶に強くとどまってしまうことになるようだ。
どんな動物、たとえ原始的な構造をもったものであっても、何らかの形で睡眠をとる。脳の半球が片方ずつ睡眠をとるとか、飛びながら眠る鳥は滑空しながら、単細胞生物にも一日にはっきりとした周期がみられる。睡眠は身体のサイズにかかわらず、どんな生物にも必要で、どんな生物でも24時間休みなしに活動することはできない。
人間はデルタ波という振幅の大きい脳波が出ているときに深い眠りをしていると考えられる。第3・4期の睡眠だが、この段階で成長ホルモンが最大に分泌される。免疫系を含め身体のすべてに生涯にわたって必要なホルモンだ。
飢餓状態の動物よりも睡眠できない動物のほうが早く死ぬとさえ言われている。
睡眠は認知症の予防にも関係している。睡眠中は脳の一部が覚醒時の60%にまで収縮し、そのできた隙間に脳の老廃物(アミロイドβなど)が排出され、体外に出るため、認知症の予防になる。睡眠によって脳が洗われると言えるだろう。
ところで、第4段階といわれるデルタ波が半分を超える深い眠りの状態は、昏睡や脳死と変わらない状態といえる。この状態は多くても30分程度らしいが、あまり長くとどまらないほうがよさそうな状態ともいえる。
人間やほかの動物は進化を通じて睡眠をいつでも中断できる能力を持った。子供の泣き声が聞こえた時や肉食動物の足音が聞こえるなど優先すべき事態があれば、睡眠のどの段階にあっても中断できる。
問題は24時間活動が続く現代では、この能力によって生命を脅かす事態でなくても睡眠が中断されやすい(目が覚めてしまう)ことだ。
「いつでも、どこでも、すぐに眠れる」と自慢する人がいるが、明らかにその人は睡眠不足である。
本日ここまで。次は「レム睡眠」について
じゃんじゃん。
現代人の睡眠 2 ― 2020年01月30日 17:44
さてさて、本当に誰も読んではいないようで、何も反応がありませんね。
よしよし、これで好きなことが書ける。
さて、睡眠の2です。レム睡眠について。レム睡眠とは「ラピッド・アイ・ムーブメント」ということで、この睡眠中は激しく眼球が運動する。鮮明な夢はこの段階で見ている。
睡眠は通常、1~4の段階に一気に進んだ後、急に浅い眠りになって、レム睡眠に入る。レム睡眠の時間は成人で睡眠時間の2割程度。残り8割は「ノンレム睡眠」という。
レム睡眠ではタンパク質の合成がピークとなり、気分の調整や記憶の統合が行わるるようであるが、これは文字通り「正気を失う」状態で、現実にはないものを見る幻覚や妄想が起き、いわゆる「夢」を見る。
「夢分析」はギリシャの時代からいろいろな意味づけが行われてきた
が、今の科学では重視されないよう。
また、レム睡眠中は体温調節が行われず、深部体温は最低のままになる。神経物質も完全に遮断され、学習や記憶は大幅に低下するが、脳は活発に活動しており、大量のエネルギーを消費している。
レム睡眠を支配するのは脳の深部にある「辺縁系」。特に脳幹にある「橋(きょう)」が大活躍する。
レム睡眠中は身体が動かなくなる。運動ニューロンが閉鎖されるためだが、この閉鎖が不十分だと「レム睡眠行動障害」になる。睡眠中に身体が暴れる。
目覚ましを使わないと、自然の状態で覚醒するのは目がまぶたの裏で光を感じたときになる。
レム睡眠は感覚遮断の中で脳が自律的に働くということだ。
目覚めているときはエネルギーを摂取し、子孫を残し、敵と戦うため脳は大忙しだが、睡眠中は、特にレム睡眠中は、脳が自由に好きなことをしているように見える。
もしかすると、アリストテレス以来の疑問である「人間はなぜ眠るのか」はまちがいで、「人間はなぜ起きるのか」が正しい問いかけかもしれない。
今の日本人の4割は6時間以下の睡眠しかとらないらしい。私のようにリタイアした年寄りならまだしも、このままではそのうち日本人はストレスに押しつぶされて滅びるだろう。
これは予言でなくほぼ正確な予測だ。
よしよし、これで好きなことが書ける。
さて、睡眠の2です。レム睡眠について。レム睡眠とは「ラピッド・アイ・ムーブメント」ということで、この睡眠中は激しく眼球が運動する。鮮明な夢はこの段階で見ている。
睡眠は通常、1~4の段階に一気に進んだ後、急に浅い眠りになって、レム睡眠に入る。レム睡眠の時間は成人で睡眠時間の2割程度。残り8割は「ノンレム睡眠」という。
レム睡眠ではタンパク質の合成がピークとなり、気分の調整や記憶の統合が行わるるようであるが、これは文字通り「正気を失う」状態で、現実にはないものを見る幻覚や妄想が起き、いわゆる「夢」を見る。
「夢分析」はギリシャの時代からいろいろな意味づけが行われてきた
が、今の科学では重視されないよう。
また、レム睡眠中は体温調節が行われず、深部体温は最低のままになる。神経物質も完全に遮断され、学習や記憶は大幅に低下するが、脳は活発に活動しており、大量のエネルギーを消費している。
レム睡眠を支配するのは脳の深部にある「辺縁系」。特に脳幹にある「橋(きょう)」が大活躍する。
レム睡眠中は身体が動かなくなる。運動ニューロンが閉鎖されるためだが、この閉鎖が不十分だと「レム睡眠行動障害」になる。睡眠中に身体が暴れる。
目覚ましを使わないと、自然の状態で覚醒するのは目がまぶたの裏で光を感じたときになる。
レム睡眠は感覚遮断の中で脳が自律的に働くということだ。
目覚めているときはエネルギーを摂取し、子孫を残し、敵と戦うため脳は大忙しだが、睡眠中は、特にレム睡眠中は、脳が自由に好きなことをしているように見える。
もしかすると、アリストテレス以来の疑問である「人間はなぜ眠るのか」はまちがいで、「人間はなぜ起きるのか」が正しい問いかけかもしれない。
今の日本人の4割は6時間以下の睡眠しかとらないらしい。私のようにリタイアした年寄りならまだしも、このままではそのうち日本人はストレスに押しつぶされて滅びるだろう。
これは予言でなくほぼ正確な予測だ。
最近のコメント